抹消ヒーロー恋に溺れる3【相澤消太】

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奥で何やら黒い人物らしきものが蠢いていて、背中を触ると勢いよく起き上がる


「相澤先生」

相「あぁ...Aか、すまん来てもらって」

「大丈夫ですよ、クラスの皆部屋王選手権やっているので！」

相「部屋...？まぁ、あんま遅くまで騒ぐなよ」


先生に「書類は何処ですか？」と聞けば指を指され、その方向にある紙束を手に持つ
持ちきらなかったらしく、私を呼んだみたいだった
この紙をA組の寮内にある相澤先生の部屋に届けるそうで


「先生の家...行けなくなっちゃいますね」


色々あったあの家に暫く行けなくなると思えば寂しくなる
先生はそんな私を見て小さく呟く


相「.............三年後」

「？」

相「あと三年我慢すればあの家にずっといれるだろ」


顔を近付けて鼻先が触れあう
暗い空間に先生の鋭い目が光って見えて顔に熱が集中していく
ホントに、場所を考えないな


「い...行きますよ！！」


熱がおさまらないままの顔を先生から背けて一人で歩き出す
少し後ろから先生も付いてきて、次第に抜かされていく

長い道に街灯の光が微かに照らし、二つの影が並んで歩いていく

いつか、私もヒーローになって先生の隣を歩けるようになりたいな...

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