抹消ヒーロー恋に溺れる3【相澤消太】

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微かに聞こえる声に私は目を覚ました
あれ？死んだんじゃなかったっけ？

あぁ、そうだ

刺さる直前に敵が引いていったんだ
じゃあ...この声は誰の？
一人じゃない、複数いるような...騒がしい感じ

でも、目を開けようとしても開かなくて
体を動かそうとしても思うように動かない
せめて指先でもと動かせば、声が大きくはっきりと聞こえてくる


緑「Aさんっ...！」

切「良かった！目ぇ覚めたみたいだな！」


目は開いていないけど
声で緑谷君と切島君だって分かった


「二人とも.......よかった、無事で.......」


掠れた声で、絞り出すように声を出せば
「喋らなくていい」と、心配されてしまった


緑「大量出血による貧血と脱水症状だって...大丈夫？辛くない？」


指で丸を作るとホッと溜め息が聞こえる


切「俺達...爆豪を助けに行こうと思うんだ.......」

緑「相澤先生や校長先生達が会見するみたいで......いてもたってもいられなくて...」


は...？
爆豪君敵に拐われちゃったの.......？
しかも、助けにいく...？

無茶だ

どれだけ爆豪君の事を思っていようが敵に突っ込んでいくのは...私が言うのもなんだけど、得策ではない


「駄目......だよ...先生に、余計な心配かけちゃう.....」

切「でも、ダチを放っておくことなんて俺には出来ねぇ」


うっすらと目を開けて二人を見れば、決意した顔をしていて
何も出来なかった自分が止める事は出来なかった

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