【番外編】リアル恋仲のWエース03【THE RAMPAGE】 (ページ42)

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＊忘れたい過去と記憶と、あなたの温もり※/リクページ42

※刺激的なお話です、ご注意ください

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どれだけ嫌だと言っても終わらなかった。

泣いても何しても、私はどうすることもできなかった。

『いやっ、やだ、やだっ！
たすけっ……』

「静かにしないと、痛い目見るぞ？
これ以上にな」

『っなんでっ』

誰も来ない会議室の中で、私はどうすることもできないまま、
この時が終わるのを待つしか無かった。

一体どれほど経っただろうか。

『っはぁ』

「この事、誰にも言うなよ？
誰かに言ったら、これ以上に怖い目見るぞ？」

私は女で、相手は男。

力の差はどうしようも無いこと。

この時私は、そう実感させられてしまった。

男が居なくなっても尚、私は体の震えが止まらず、
どうにか服を着ることしかできなくて。

暗い会議室の中で、ただ声を殺して泣くしか無かった。

『ごめんなさいっ、壱馬っ……ごめんっ、ごめんっ！』

誰にも聞かれてないようにと願いながら。

どうにか心を落ち着けた私は、
重い足を引きづって会議室を出た。

『こっからどうしよっか……』

途方に暮れた私は、この後に控えてたランペのリハを、
初めてと言ってもいいほど無かった欠席を記した。

マネージャーには心配されたけど、
今はとにかく、あそこに居られない気がしたから。

こんな汚れきった私は、誰にも見せたくなかったんだ。

何とか家に着いた。

その時初めてポケットから出したスマホに通知が溜まってるのに気づいた。

どうやって帰ってきたのかも分からないくらい、
今の私は空っぽだ。

『……ごめんなさい』

メンバー全員から連絡が来てて、

体調を心配する言葉、気遣う言葉、優しい言葉。

そのひとつひとつが辛かったんだ。