どストライク

29話 ページ30

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そして、ついに。






「ああああああああぁぁぁ」






12月25日、クリスマス当日。





街は思った通りカップルが多くて、わいわいと賑わっていた。




買った服を着ていつもより手の込んだメイクもして。




いつもはストレートにおろしている髪も巻いちゃったし。




うきうきルンルンで出てきたのはいいんだけど。




「あ、足が震えるルルルルル」





約束の場所に着いた途端、脚の震えが止まらなくなった。



極寒の中スカート履いてるからかもしれないけど。




とりあえずまだジョングク君は来ていないっぽいから、壁によりかかって息を吐く。




「ァァァァ緊張するぅぅぅ」





じっとしてられなくてその場でヘドバン。




あぁぁ髪が。





周りの目が痛いけどもう慣れた。




ガタガタ震えながら、お経でも唱えようかと思ったその時。





JK「………ごめん、待った？」






「ｸﾞﾊｧｯ！！」





現れました、横からひょっこりジョングク君。




現れました、口からドバっと私の血。




黒いコートに黒いシャツ、黒いスキニーに黒い靴というめちゃくちゃ黒いジョングク君。




「ｸﾞｯﾊｧ…、ま、待ってないよｸﾞﾊｯ!」





JK「……………どうしたの？」





「ジョングク君がかっこよすぎて…ｩｸﾞﾊｧ!!」





JK「………………………」




大学は私服だし、別に私服姿のジョングクくんが初めてという訳じゃないんだけど。




クリスマスパワーなのか、デートマジックなのか、ジョングク君が一段とかっこよく見えた。




興奮で目からも鼻からも口からも血が出る。




血涙鼻血吐血だ。大惨事。

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