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「はあ」
何故か人気のないブランコに乗り盛大なため息をついていると隣のブランコに誰かが乗ってきた。
「ため息なんてついてると幸せが逃げるよ?」
「別に逃げたっていいですよ」
と答えた後に気づく。
「貴方は?」
どこか懐かしい雰囲気を漂わせているし、なんと言っても幸せが逃げるよ?というのは私とまふくんが会った時に言われた言葉。
「覚えてない?」
絶対にそうだ。断言できる。彼は私の探しているまふくんなんだ。
「まふくん?」
「うん、そうだよ。お久しぶり」
ああ、神様。ありがとうございます。会わせてくれてありがとうございます。
「お久しぶり!会いたかった!」
「僕もだよ!」
「ごめんね、あの時急に行かなくなって」
「大丈夫。事情があったんでしょ?」
さっすがまふくん、なんでもお見通しのようで。すごいや。私より私のことわかってるんじゃないかな、なんてね。
「まあ、ね」
「それより懐かしいな〜。A、変わってない。あ、でも笑顔が増えてるから仲直りしたのかな?」
「うん、先輩達ともお父さんとも」
「よかった」
「まふくんのおかげ!」
「ふふ。
ねえ、なんで来れなくなったか、聞いてもいい?」
「うん、いいよ」
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作者名:しふぉん | 作成日時:2018年3月14日 3時