人魚姫に貢いで良いですか？【太宰治】

35：離れてくワタシタチを止めて ページ35

治さん…帰ってきてない…。



朝…目が覚めて学校へ行く準備をした。朝ご飯は適当に準備する。こんなの治さんが見たら怒るよね…。



「行ってきます…。」



誰もいない家に声をかけて家を出た。



「Aどうしたー？」

「元気ないねー。」

「また一段と喋らないねー。」

「大丈夫かー？」



朝から顔を見ないのは初めてで…今まで1度もなかった。




「例の貢ぎ男のことか？」

「振られたかー？」

「大丈夫だよ、Aは可愛いからまたできるよ。」

「A…元気だしなよ…。」




大丈夫と笑ってみせると、みんなやっぱり心配そうだった。因みに付き合ってないよ…みんな…。



「でもホントに好きなんだね…その人が…。」

「A…。」

「よし！！今日は甘い物食べよう！！」

「チョコあるよ！！」




みんなには申し訳なかった…気を使わせてしまったって…。




「私は大丈夫…今日は…治さんが仕事で朝早くて顔見てないなあーって…思っただけだよ。」



それ以外にも不安はあるけれど…言えない…。



「そっかそっかー、じゃあ帰ったら会えると良いね！！」

「いること願おう！！」

「大丈夫！！絶対いる！！」

「そうじゃなくても、早く帰ってくるといいね！！」




笑って頷くと




「ほら、お菓子食べよう！！」




みんなは私にたくさんのお菓子をくれた。

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