28：黒い王子さまが愛おしい ページ28
「ただいま…。」
「Aちゃーん！！おかえりなさい！！カラオケ楽しかったかい！？」
「楽しかったですよ。」
私の様子がおかしいことに気づいたのか治さんは
「何か…あったのかい？」
心配そうにする治さん。きっと治さんはさっきのことを見られてない、バレてないと思っているのだろうか…。
「何でも…ないです…。」
「嘘言わないの、ほら…教えて？友だちとケンカした？」
貴方が女の人の肩を抱き寄せて街を歩いていたのを見たんです…、そしてその女の人とキスをしていたのを見たんです…。だから…ショックを受けたんです…。
なんて言えるはずがない…。
「大丈夫ですよ。治さん…今日のご飯は何ですか？私、お腹空いちゃいました。」
あくまでも普通に振る舞う。治さんと一緒にいたいのなら…そうするしかないのだ。貢がれたいとか養われたいとかじゃなくて…治さんと一緒にいたいって思ったから…思うから…。
私、治さんが好きだから…。
「A…ちゃん…？」
思わず抱きしめてしまった…抱き着いてしまった…。
「治さん…やだ…。」
「え？」
「私の治さんで…いて…ください…。」
「んん？話がよく読めないのだけど？」
やだやだ…他の人の治さんにならないで…、私の治さんでいて…お願い…。私のそばにいてください…。
「治さん…。」
涙がほろりほろりと零れてきた。治さんのスーツを私の涙で濡れて汚れてしまった…。
「Aちゃん…正直に話してくれないかい？じゃないと分からない…。」
「言いたくないです…。」
「何で？」
「治さん困っちゃうから…。」
「困らないよ？むしろ話してくれない方が困っちゃうなあー。」
「治さん…今日は…私が放課後になる時間…何していましたか？」
「私かい？私は…仕事をしていたよ。」
「ホントに？」
「あぁ、ホントだよ。」
夜の仕事と関係あるのだろうか…。治さんは嘘を言っているようには見えなかった。
「それがどうかしたかい？」
「治さんが…女の人と歩いていたのを見たんです…キスも見ました…。」
「！！ごめんね…理由は話せない…けどね？私が1番好きで大好きで…愛しているのは…愛おしいのは…Aちゃんだけだから。それは嘘じゃないホントだからね？」
治さんは私の頬にキスをした。
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けらしあ(プロフ) - 初コメ失礼します！続編希望です！！とても楽しく読ませて頂きました。ありがとうございます (2019年9月27日 22時) (
レス) id: 4b00fe55ba (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - 完結おめでとうございます！ラストで泣きました！ぜひ、続編も見たいです！ (2019年9月27日 21時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 続編希望！ (2019年9月27日 20時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)
カト - 完結おめでとうございます！ぜひ探偵社編も見たいです〜！ (2019年9月27日 20時) (レス) id: 2445f38454 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮麗子(プロフ) - 最終話が美しすぎました･･･！探偵社編もぜひ見たいです･･･！検討の程お願いします！まずは！更新お疲れ様でした！ (2019年9月27日 17時) (レス) id: 3300853b00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中二半の彼女は霜月さん
| 作者ホームページ：
作成日時：2019年9月18日 23時
