21:黒い王子さまが願う人魚姫の幸せ ページ21
「じゃあ治さんおやすみなさい。」
「おやすみAちゃん。良い夢を見てね。」
「はい、治さんも…仕事頑張ってくださいね。」
Aちゃんが部屋を出て、自室で寝るのを見届ける。そして数時間後に部屋を覗きAちゃんの寝顔を見て
「はぁ…可愛いなぁ…ホントに可愛い…。天使だなぁ…ホントに人魚姫だ…。さぁーて…癒されたから…私も仕事に行ってくるね。頑張ってくるよ、私の天使…人魚姫…。」
とっとと任務を終わらせて、いつものバーに安吾と織田作に会いにいく。
「遅くなったね2人とも。」
「大丈夫だ。」
「問題ありませんよ。」
2人と飲むのも私の中での大事なひと時である。Aちゃんに貢ぎ養うのと同じくらいに大事だ。
「ほら、可愛いだろう私の天使な人魚姫。」
「その子が会う度に話している、最近家に連れて貢いで養ってると言う、高校生でしたっけ?」
「そうだよ!!ホントは見せるのも惜しいけど、2人は私の大事な友人だからね!!特別だよ!!」
「確かに可愛いな。」
「だろうー織田作!!」
癒されるよねー!!と言って、彼女の寝顔を見せびらかす。
「街で一目惚れして…そこまで溺愛…と言うか、それもそれを通り越してしつこくてウザい程なのに…、なぜ気持ちを伝えないのですか?」
「伝えているさ…、ただ…私は今の関係以上を求めないだけさ。」
「なぜだ太宰…好きならば…。」
「好きだからこそだよ織田作。私はマフィアだ、それも幹部だ…経歴もこの手も…汚れに汚れきっている。もう血の赤やマフィアの黒で染まりきっているんだ。今でも十分贅沢を言ってしているのに…そこまで願うのは烏滸がましいんだよ。」
「そんなの…。」
「彼女は一般人だ…私の様な汚れた人間ではない。それにとても彼女は純粋だ…純白で…無垢で純真…綺麗な白だよ…。私のそんな汚れで彼女を汚したくないのだよ…。」
彼女には彼女に見合った、もっと素晴らしい彼女を幸せにしてくれる人がいるはずだ。だから私は身を引いて…立場をわきまえる…わきまえているつもりだよ…。と言うと
「その子の幸せは…その子が決めるものですよ?」
「そうだな…安吾の言う通りだぞ太宰。」
「でも…罪で汚れた私は…彼女を幸せにする資格はないよ。」
「太宰は彼女を人魚姫と言うけど…俺は太宰の方が人魚姫に近いと思うが?」
「え?私は男だよ織田作。」
織田作はゆっくりと口を開いて理由を述べた。
22:人魚姫を守りたい→←20:黒い王子さまの苦悩に気づけない
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けらしあ(プロフ) - 初コメ失礼します!続編希望です!!とても楽しく読ませて頂きました。ありがとうございます (2019年9月27日 22時) (レス) id: 4b00fe55ba (このIDを非表示/違反報告)
月瀬(プロフ) - 完結おめでとうございます!ラストで泣きました!ぜひ、続編も見たいです! (2019年9月27日 21時) (レス) id: 9a5360aa7e (このIDを非表示/違反報告)
海月猫(プロフ) - 続編希望! (2019年9月27日 20時) (レス) id: db1e8d80c6 (このIDを非表示/違反報告)
カト - 完結おめでとうございます!ぜひ探偵社編も見たいです〜! (2019年9月27日 20時) (レス) id: 2445f38454 (このIDを非表示/違反報告)
櫻宮麗子(プロフ) - 最終話が美しすぎました・・・!探偵社編もぜひ見たいです・・・!検討の程お願いします!まずは!更新お疲れ様でした! (2019年9月27日 17時) (レス) id: 3300853b00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:中二半の彼女は霜月さん | 作者ホームページ:
作成日時:2019年9月18日 23時