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「で?」

『……まって蓮、目が怖い』


向井さんに会って数日もたたないうちに、蓮から連絡がやってきた。

そして話があるから来いと呼び出され、断ったら怒られそうだから渋々待ち合わせ場所に向かえばこれだ。


「おれなんでお前が怪我したこと、康二から聞かなきゃいけないわけ?」

『怪我じゃなくてちょっと捻っただけで、』

「そこは別にどーでもいいんだけど」
『う、』


どうやら手を怪我したことを向井さんが蓮にポロってしまったらしい。

眉間に皺を寄せた彼がこっちを見てはぁっと溜息をついた。

「怪我したならそん時に俺に言えよ」となぜかわたしの怪我事情まで把握したがる蓮は、向井さんにも言われたけどちょっと過保護すぎると思う。

別に私、蓮の子供でもなんでもないのに。


「…なんでよりによって手なんだよ」

『はは、なんでだろう。でももう治りそうだからだいじょう「見して」…え、あ、ちょっと』


蓮が私の右手を取って、それから湿布が貼ってあるところを親指の腹でなぞる。

それがなんかくすぐったくてへらへら笑ってたら、眉を下げた彼に呆れたような顔を向けられた。


「大事にしろよ、商売道具なんだから」

『んー』

「わかってんの?」


頬をくいって引っ張られる。

道のど真ん中だから通り過ぎる人たちがなにしてんだ?って目でこっちを見てるのに気づいて、

蓮に向かってこくこく頷いたらやっとその手を離してくれた。






それからふたりで街を歩く。真夏だから焼けつくような日差しが暑くて、途中で商業施設に入った。


そしたら思ったより空調が寒くて、「さむ」と声を漏らせばオフショルダーのワンピースの上に蓮が上着をかけてくれた。

こういうところ、彼が私の従兄弟じゃなかったらキュンとくるんだろうなとか思いながら、ありがとうと受け取る。



『そういやさ、蓮』

「ん」

『わたし、この前初めて草むしりってやつやったの』


店頭の綺麗な洋服を見ながら、思い出したようにそう言えば「ふうん」とそっけない返事が返ってくる。



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こゆき(プロフ) - きりさん» コメントありがとうございます!すごくお返事遅くなってしまってそして更新もサボりがちでごめんなさい、また読んでいただけたら嬉しいです…!これからもよろしくお願いします! (2月5日 15時) (レス) id: 75c0547d0d (このIDを非表示/違反報告)
きり(プロフ) - コメント失礼します!凄く面白くて一気に読んでしまいました!これからも更新頑張って下さい!応援しています! (12月31日 0時) (レス) id: 3f5478e762 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - さくまなさん» ありがとうございます…!そのように言っていただけるととても励みになります…!!更新頑張ります! (12月19日 0時) (レス) id: 7e9ebf3478 (このIDを非表示/違反報告)
さくまな(プロフ) - めっちゃ面白いです!!早く続き読みたいです!! (12月14日 14時) (レス) id: cfe55a277b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こゆき | 作成日時:2020年12月1日 20時

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