3-あたらしい生活 ページ19
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『…ふわぁ、すっごいよく寝れた、』
連日ネカフェ生活続きだったからか、久しぶりにありついたちゃんとした布団はとんでもなく寝やすかった。
眠い目を擦りながら、顔を洗って服を着替えて。
6時15分。まだ誰も降りてきていないと思われる共有スペースのキッチンに入る。
深澤さんは7時前には家を出て、渡辺さんは7時20分。佐久間さんは今日は仕事はお休み。
朝食を食べるのは、佐久間さんだけ。
昨日の夜聞き出した情報を頭の中で確認しながら、自分の分と佐久間さんの分の朝ごはんを作っていると、
「あ、Aちゃんおはよ。」
なんてゆるゆると伸びた声が聞こえてきた。
振り返れば、昨日の休日ゆるい服装とは全然違う、濃紺色のスーツに身を包んだ深澤さんがフニャリと笑って、
「ちょっと水取っていい？」ってちょうど私が開けていた冷蔵庫の扉に手をかけて中からペットボトルを取り出す。
『あ、おはようございます。』
「ん、おはよー、」
ペットボトルの水をコップに注ぎながら、「佐久間の作ってくれてんの？」と私の作った朝ご飯を覗き込んだ。
『はい、』
「いやー、まじでありがとうね。ほっといたらあいつ何も食わない日とかあるからさ、これで安心だわ、」
安心安心、って繰り返しながら冷蔵庫にペットボトルを戻して、私の横に立って水を飲む深澤さんからは、ほんのり甘い匂いがした。
『深澤さん、香水つけてるんですか？』
「ん？つけてるよ、ちょっとね。え、きつい？」
お兄ちゃんは香水とか付けたりしなかったからちょっと驚いただけなんだけど、香りがキツいと言いたかったと思ったのか腕のあたりをクンクン嗅ぎ出す。
『いやキツくないですよ、ちょうどいいくらいだと思います。』
「あ、そう？」
俺煙草吸うからさ、なるべく匂い消したくて付けてんだよね。
そう言って笑った深澤さんは、「あ、やべ、そろそろ行かなきゃ、」と慌ててコップを食洗機に突っ込んで。
「じゃあね、」
そう、目を細めて家を出て行く。
…あの人、すっごいモテそう。
会社の後輩の女の子とかにも今みたいな感じで接するのかな。
だとしたら、勘違いしちゃう子いそうだな。
まあ、私は良くも悪くもお兄ちゃんにしか興味ないからそんなことにはならないと思うけど。
甘い匂いの残るキッチンでそんなことを思いながら、私は作り終わった朝食を机に並べた。
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こゆき(プロフ) - なべふかさん» コメントありがとうございます…！！そのように言っていただけて本当に嬉しいです泣 今後もよろしくお願いします！！体調、気を付けます！ (2020年7月19日 23時) (
レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
なべふか - コメント失礼します!!新しいStoryも素敵です＊こゆきさんの言葉使いと言うんですかね…他には無い表現が読んでいて楽しいです、今後も更新頑張って下さい!くれぐれも体調には気を付けて下さい^^ (2020年7月18日 17時) (レス) id: 2b33477f89 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - まみさん» ありがとうございます…！！一応なんとなくのオチは決めてるんですけど、まだ迷ってるのでどうなるか楽しみにしていただけたら嬉しいです！！大人な深澤さん、わかりました…！たくさん盛り込みますね！今後もよろしくお願いします…！ (2020年7月18日 13時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - このしぇあはうす楽しすぎます！！全員良すぎて1人に絞れません泣。しかし深澤担としては、からかってくる大人な深澤さんが更に見たいです！しかしツンなしょっぴーもかわいいさっくんも非常に上手いです！！流石です！！更新楽しみにしてます！ (2020年7月17日 22時) (レス) id: 5ad6cf8e80 (このIDを非表示/違反報告)
こゆき(プロフ) - (名前)ひなさん» コメント嬉しいです…！！私もちょっと悪な感じな翔太くんが好きなもんで笑 ありがとうございます、楽しんでいただけるよう更新頑張ります…！！ (2020年7月3日 16時) (レス) id: e5c6dc30ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こゆき
| 作成日時：2020年6月22日 21時
