13. 少女の睡魔+ ページ14
楽しい時は過ぎ、眠りに就く時間である。
まだ幼いウリムーやウパーは、うとうとと瞼を閉じかけていた。
見かねたガラガラは、寝床へと促す。
ウリムーは涼しい窓際に寄り、ウパーは特注の水循環器に浸かった。
これはAのポケモン達の特徴であり、ボールに戻らずに個々に与えられた寝床にて休息をとるのだ。
それはなるべく野生に近く、ストレスの少ない環境にしてあげたいというAなりの気遣いであった。
そんなポケモン達を見届けたAもまた、就寝の準備を終えた。
風呂上がりのNが居るソファに座り、湯気の上がる若草色の癖っ毛をいじりながらあくびをする。
「N、そっちで寝てね。私は布団敷くからさ」
ふと手を止め、そう言ってベッドを指差したA。
しかしNにもプライドと名の付いたものがあるのだ。女性を床で寝かせる訳にはいかない。
「いや、ボクが床で寝るよ」
Nの発言を聞いたAは、「まぁそう言うと思ってたけどね」と首をすくめた。
「Nは一応客人なんだからさ、大人しくベッドで寝なさい」
そして僅かばかり真面目な声でNを見るA。
その空色の瞳と視線を交えていると、Nはふと思い付いた。
少量の下心は否めないが、とりあえずこれが最善策だろうと。
ならば、行動あるのみである。
「じゃあこうすれば解決するよね」
「っ、…！？ちょっとN！」
そう勝手に告げたNは身を翻すと、Aを両腕で“抱き締めた”。
Aは突然の事にNの腕中で狼狽えることしか出来ない。
「N、どういうこと……、」
しかし薄金の髪を揺らす規則正しい吐息から察する。
＿＿＿もう寝てるな……
このまま自分も寝ては大変なことになりそうな気がするが、睡魔には勝てないようだ。
その“大変なこと”は現実になるのだが、Aは深い眠りへ落ちていく。
「眠い…、………」
そして、夜は明ける。
ーー
「わあぁッ！！？？」
翌朝。
やはりと言うべきか、NはAをしっかりと抱き締めていた。
目を覚まし、昨晩を思い出したAの悲鳴が響く。
響いたその声は勿論ポケモンの耳にも届く訳で。
いち早く悲鳴に気付いたそのポケモンは、“おんそくポケモン”と人々に称される速さで駆け付けた。
「ガブァアッ！！！」
……この後のことは読者様のご想像にお任せしよう。
ただ、家に大きな穴が開いたことは確かである。
＊＊
いつの間にか殿堂入りしてました！
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の〜さん（旧もこ）(プロフ) - 私ポケモンとポケモンにでてくる人達全員推しなので嬉しいです！Ｎ出てきただけで泣きそうです……出来たら全員に恋愛的に愛されたいです。更新楽しみにしてます！ (10月20日 17時) (
レス) @page15 id: 79dfdf41ef (このIDを非表示/違反報告)
レイン - そうなんですか、大変ですね。いつでもエエので更新待ってます！落ち着いてからでエエので！ (2020年3月10日 17時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千弦、 - レインさん» ポク…あ、ポロックですかね？作者はそれしか思い付かないです。ポロックモンスターとは(笑) (2020年1月2日 1時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
レイン - 霜月千弦、さん» すみません、ポ『ケ』モンがポ『ク』モンになっていました。ポクモンとは ？笑 (2020年1月1日 21時) (レス) id: 05e6c43b69 (このIDを非表示/違反報告)
霜月千弦、 - レインさん» 作者は歴代キャラ好きなのに小説が無い…と思っただけで自己満足用なのですが、面白いと言っていただけて嬉しいです！！これからも頑張ります！ (2020年1月1日 17時) (レス) id: a103d81c3f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：霜月千弦。 | 作成日時：2019年11月20日 23時
