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あと少しで真人を倒せる__
しかし真人はその状況で上手く体を使って逃げてしまった。
限界を超え、倒れた虎杖に
流石の七海も真人を追えず、
結果逃がしてしまった。
今回の事件に関わった者の遺体の前で
虎杖と七海が話す。
七海「安静にしてろと言われたでしょう、虎杖くん」
虎杖「説教?」
七海「命を助けて貰った相手に説教もクソもないでしょう。」
虎杖「…俺が?」
七海「奴の術式は他人の魂に干渉する。君が領域に侵入したことで宿儺の逆鱗に触れてしまったのでしょう。おかげで助かりました。」
虎杖「でも俺代わってねぇよ」
七海「宿儺が出たのではなく奴が入ったんです。」
助かったという七海に虎杖は無表情のまま
助けたのは俺じゃないと否定。
虎杖「…ナナミン、俺は今日人を殺したよ。」
呪術師になれば、呪詛師と戦い、時として人を殺す時もある。虎杖の場合、今回は相手が変えられてしまった元人間だ。
虎杖「人は死ぬ、それは仕方ない。ならせめて正しく死んで欲しい。そう思ってたんだ。
だから引き金を引かせないことばかり考えてた。でも自分で引き金を引いてわかんなくなったんだ。
正しい死って何?」
隠された遺体を見つめながら虎杖は
頭の隅で幼馴染であり好きな子でもあるAを思い出す。
虎杖が"正しい何か"に執着するのは
自身の信念や育ってきた環境によるものもあるが
1番はAの存在だ。
Aは誰よりも"正しい何か"に固執している。
そんな彼女を1番近くで見てきたからこそ
虎杖は正しい死に拘る。
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作者名:+1 | 作成日時:2023年3月26日 13時