第3話 ページ14
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『へぇ…そういう経緯で奇凛ちゃんが鹿島くんの家にお泊まりするんだ?』
鹿島「うん」
どうやら、森ノ宮で行う演劇祭までに
舞台を完璧なものに仕上げないといけないらしく、
奇凛ちゃんのママである熊塚先生は
生徒と共に学園に泊まり込みするらしい。
演劇部顧問だから仕方ない。
隼「お前、厄介事ばっか押し付けられてるな」
竜一「あはは…厄介事では無いけど奇凛ちゃんが心配で」
『弟くんもいるのに奇凛ちゃんも心配するなんて、いつか鹿島くん苦労で倒れそう』
竜一「そんなヤワじゃないよ!?…一応今のところ、奇凛ちゃんはいつも通りみたいで」
隼「なら気にしても意味ないだろ。」
竜一「そうだけど…」
『鹿島くん、私になにかできることがあったら言ってね。なんでも手伝うよ』
竜一「ありがとう、狸塚さん」
『………少し前から思ってたんだけど、Aでいいよ?』
竜一「え、でも…」
『ママと紛らわしいと思うし、"まみづか"って言いにくいから』
もちろん、鹿島くんさえ良ければだけど
そういうと鹿島くんは
呼び方に少し気になっていたのか
申し訳なさそうに頷いた。
竜一「それなら、A…さんって呼ばせてもらうね」
呼び捨てでも全然良かったが
彼がそう呼ぶならそれでいっか
『うん、鹿島くん』
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作者名:+1 | 作成日時:2023年3月20日 22時