話さなきゃ。僕の秘密 ページ15
出久side
はぁ……何で僕、順番最初だったんだろ。
皆の訓練、結局見れなかった………メモの準備もしてたのに……見たかったなぁ。
包帯を巻かれた両腕を見つめ、何回目かも分からないため息をつく。
出「(オールマイトに講評聞いたけど、やっぱり映像見たいな……先生に頼んで見れないかなぁ)」
……それだけじゃない。
かっちゃんに、個性の事………ワン・フォー・オールの事、話さなきゃ。
かっちゃんにだけは、ちゃんと伝えておかないと。
騙してたんじゃないって。
出「(でもきっと…信じてくれないんだろうな)」
あのかっちゃんが僕の言ってることを、すんなり信じてくれるとは到底思えない。
本当の事を言っても、爆破される気がする。
ため息が重くなるばかりだった。
ガラッ
教室に入ると、パソコンをいじっていた守美ちゃんがハッとこっちを見た。
守「出久君！！」
出「あ、守美ちゃ…「その腕！！リカバリーは！？」こ、これは体力的なアレで……。リカバリーガールの治療は体力使うからさ。日を追って治癒しないといけないみたいで」
守「今日中に完治は無理ということですか………ッほんとにもう！無茶ばっかり！！入試の時と一緒！！馬鹿！！」
出「ごっ！ごめんなさい！！！」
頭を下げるとき腕が痛んだけど、そんなのかまうもんか。
守美ちゃんは涙ぐんで、声も上ずっていた。
心配かけた……助けてもらってばかりな上に、泣かせるなんて…！
馬鹿だ僕は……！
茶「まあまあ守美ちゃん。デク君もわざとじゃないんやし。でも本当に心配したよデク君！もう無茶しないでね」
出「麗日さんも……ごめん」
茶「ううん！デク君のおかげで勝てたのはほんとだもん。でね、今皆で訓練の反省会してるんだ！デク君もするよね！？」
反省会……！あ、でも……ッ。
出「ごめん……参加したいけどそれより、かっちゃんは？」
茶「爆豪君？ああ…皆止めたんだけど、さっき黙って帰っちゃったよ」
出「ッ！ごめん、ちょっと追いかける！」
守「あっ、出久君！？」
茶「デク君！」
教室を飛び出して、玄関へ急ぐ。
待ってかっちゃん……！
今日言わなきゃ。ちゃんと今日、言っておかなきゃ……！
僕の個性の事を！！
守「………………出久君」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 83人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
咲き(プロフ) - ののいろ系女子さん» か、神作…！！？初めて言われました！すごく嬉しいです頑張ります！！ (2019年1月7日 15時) (
レス) id: 36a679870d (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい、凄い面白い！神作！ありがとうございます！大好きです！これからも応援してます！ (2019年1月7日 13時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：咲 | 作成日時：2018年10月15日 21時
