バロメーター82 ページ33
「はい、あーん」
『嫌です』
「あーーーん」
運ばれてきた苺パフェを無理やり押し付けられ、仕方なしに口を開く。
あーもう完全にバカップルじゃん最悪すぎる。
しかも何気に人生初アーンだったんだけど。
いや、もう最近色々失ってるからいいや。
甘い物が苦手な私は、甘ったるい生クリームの後味に顔をしかめた。
「かわいい、付き合おうぜ」
……こいつなんのために口説いてくるんだろう。
最初は別に興味なさそうだったのに、何がきっかけでこんなに絡んでくるようになったのかがわからない。
「拒否しないって事はいいって事だな？」
『違います』
「じゃあいつ付き合うんだよ」
『一生付き合いません』
「どうせすぐ俺の事好きになるだろ、さっさと付き合っとけって」
話通じねぇな。
死柄木もこいつも犯罪者はやっぱり駄目だ、何言ってるのかずっとわからん。
「パフェ食べねえの？」
『甘い物そんなに好きじゃないから』
「ああ？先に言えよ」
「もう行こうぜ」と結局パフェには一口しか手をつけないままゲームセンターのある階へと引っ張られる。
「よし、プリクラ撮るぞ」
はあ、男の子とプリクラ撮るのも初めてなのに、悲しい。
「もっとこっちこい」
『嫌です離れて』
「ほらカメラ見ろって」
こいつが勝手にカップルコースを選んだため、初っ端からバックハグとかいう無理すぎるポーズを要求される。
「いい匂いすんなァ」
――ムラムラッ
『ほんとにやめて』
「いいな、Aちゃん、早く俺のものにしてぇなァ」
耳元で囁かれて全身に悪寒が走る。
ああ、こんな事なら相澤先生とデート(笑)にしとけばよかった……。
指ハートだの頭ポンポンだの小っ恥ずかしいポーズを彼はノリノリで撮っているが、半分以上顔認識されていない。
「なんだぁ？このゴミ機械は」
悪態をつきながらも一人だけ楽しそうな彼は、落書きスペースに移るとなぜか私の真後ろに立って、頭に顎を乗せながらペンを走らせる。
ただでさえ狭いのに、機械と彼に挟まれて身動きが取れない。
彼氏♡彼女
付き合った記念♡
彼のふざけた落書きをなんとか消そうと、隣のペンに手を伸ばすがギリギリ届かない。
「俺達もう付き合ってるもんな？今日が記念日だぞ忘れんなよ」
……もう黙って解放されるまで待とう。
「お？付き合う気になったか？」
無視だ無視。
「……」
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Selena(プロフ) - おいやみーさん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️ 確かに言われてみればそうだ笑 原作を全て忠実に再現しきれているわけではないので、他にも矛盾点があるかもしれないですが、そこはご愛嬌という事でお願いします🥲 (1月6日 16時) (
レス) id: b337fdb84f (このIDを非表示/違反報告)
おいやみー - 志村転弧だと死柄木が思い出すのは髪が白くなった泥花事件以降では？ (1月1日 10時) (レス) @page34 id: df2aa3c6fc (このIDを非表示/違反報告)
う - 宇宙の塵ルートだけはwwwwwwおもしろすんぎぃっ (9月30日 18時) (レス) @page38 id: 7215328c99 (このIDを非表示/違反報告)
Selena(プロフ) - 秋田の肋骨さん» ご指摘ありがとうございます🙇♀️🙇♀️ (8月12日 23時) (レス) id: 17f1437868 (このIDを非表示/違反報告)
秋田の肋骨 - すき。めっちゃ好みです！ 修学旅行ではなく，林間合宿では、、、？ (8月12日 1時) (レス) @page50 id: 93fef38cdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Selena | 作成日時：2023年3月24日 10時
