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「……」





すっかり日も暮れ、空には月が昇る




月明かりに照らされた夜道はひんやりとしていた





「小太郎…ね、」





寂しい街灯に照らされた道を歩きながら昼間の出来事を思い出す





昼間にみた、エリザベス





あの表情…雰囲気を見る限り、小太郎が辻斬りにあったと思っている




「…ふーん」





いつものこの街なら、まだ人は沢山歩いているはずなのに、道はがらんとしていた




と、そこに





「あれは…エリザベス?」





少し遠くに、家の陰に身を潜めるエリザベス





あれ、誰か、いる?




エリザベスの向かいに、男が立っている





「っ!?エリ…」





男は一瞬で刀を抜き、エリザベスに斬りかかった。のだが





「おいおい、妖刀探してここまで来てみりゃどっかで見た面じゃあねーか」




「銀さん!!」




「!?」





駆けつけようとした足を止める




久しぶりのように感じるあの銀髪が現れ、身体が固まる




そして、銀時と対峙しているあの男




あの男、もしかして…




聞こえてくる微かな会話、そして極めつけは





「せめて奴の形見だけでも返すよ」





そう言って男が懐から取り出したのは





「…っ!!!」





あの黒い長髪、そして、明らかに動揺したエリザベス





「あいつが、辻斬り…!」





私は冷えた夜道を駆けた





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作者名:ハル | 作成日時:2019年8月16日 21時

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