pair days -episode 2-【番外編】 (ページ16)

今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:8,773 hit

4 ページ16

　
　
　
不安そうな顔へと変わって俺の様子を伺っている。つまり俺たち一緒にお弁当を食べるわけではないけど離れていても俺と一緒のものが食べたいから自分の分も作ってたってことだよね？なにそれ、A可愛すぎない？

彼女にお弁当を作ってもらうようになって１年以上経って初めて知った事実。てっきり俺と藤枝の分しか作ってないと思っていた、そんなAの可愛いところを藤枝はどうして教えてくれなかったんだ！ヤバい惚れ直すと彼女を抱き締めている腕に力がこもる。

「A好き、もうそんなの気持ち悪いなんて思うわけないでしょ？俺そんなことしてたの知ってまたAが好きになった何度だって惚れ直しちゃう」

『だってなんか変なことしてるって拳くんに思われるかなって心配になっちゃった』

「Aのすることは全部可愛いことばかりだから心配に思う必要ないのにね」

『全部は言い過ぎのような気もするけど』

「言い過ぎではない、Aは可愛いのっ！これ絶対だからね？」

きっぱり言うと、伏せ目がちに可愛くありがとうと笑ってくれる。照れた彼女が可愛いすぎて今日の仕事休もうかななんて思えてくる。

「あぁ家にいたい、いる」

『あれ今日リモートだったっけ？私お昼のあと仕事で出かけるからもし良かったら書斎のデスク使っていいよ』

俺の想いは全く通じてなくて真面目に返された。いやAの真面目なところも大好きだけどさ。

「違う言い方悪かった、Aとずっと一緒にいたいってこと…そんな気持ちになるくらいAが可愛いの。もちろん本気じゃなくて、仕事は行くけどね」

『そ、そういう意味だったの？』

本当の意味を知って恥ずかしそうにしていた彼女が俺を見上げる。拳くんあのね、と口を開いた。

『私もずっと一緒にいたいって思うよ、でも何もしないで一緒にいるのは…いつか拳くんにガッカリされちゃうの嫌だし仕事だったり他のことも頑張りたい。お互いにそうすれば一緒にいる時間がもっと素敵になると思う』

「俺もそう思う。何に対しても頑張ってるAが大好きだし、Aは俺のやってること応援して好きでいてくれている。お互いにそんな姿見て好きになっちゃうんだもん、そうなったら一緒にいる時間はもっと愛にあふれちゃうよね」

『愛にあふれるって…そうだったらいいなとは思うけど改めて言うと恥ずかしいね』
　
　
　