pair days -vol.3-

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side fkr
　
　
　
「何とか終わったかな」


うーんと伸びをして時計に顔を向けると指し示す時間は１８時５０分になろうとしていた。そう言えばAちゃんはオフィスに来てるのだろうか？執務室には顔を出してないみたいだけど、会議室の方にいるのかな？


「伊沢、進捗共有しといたから確認しといて明日でいいから」

「はーい分かりました。福良さん今日はもう終了？」

「うん今日中にやるべきことはやっておいた。あとはよろしく」

「お疲れ様です、Aちゃんと楽しんできてください」

軽くデスクを片付けて帰り支度をする。スマホを確認するとAちゃんからメッセージが来ていた。
　
　
藤枝Aお仕事お疲れ様です、会議室で待ってます
　
　
送信時間を見ると一時間前か、待たせちゃったな。急いで会議室に行くとAちゃんが隅の方で本を読んでいた。姿勢が綺麗で絵になる感じ。俺なんかすぐだらけちゃうから見習わなくてはいけないな。

フッと顔をあげたAちゃんと目があった。俺を認識したあとは花が咲いたような笑顔を見せてくれる。


「Aちゃんお待たせ」

『福良さんお疲れ様です。もう終わったんですか？』

「うんAちゃんとご飯行きたくて頑張っちゃった」

『ありがとうございます、嬉しいです』


前に河村にプライベートが充実すると仕事にも張り合いが出るなんて言われたな、確かにその通りだ。Aちゃんとご飯行くために予定より早く仕事を片付けられたし何よりこうやって一緒に過ごせるから明日も頑張ろうと思えてくる。あのときは悩んでて分かってなかったよな。


「それじゃご飯行こうか」

『はい福良さん何を食べたいですか？』

「うーんそうだな野菜が入ってないのがいいな〜」

『そうなると選択肢が限られますよね』


一つ気になるのはAちゃんがいつまでも敬語だと言うこと、距離が遠く感じちゃうからもっとくだけてくれていいのに…呼び方も名前で呼んでほしいなと思う。その内話してみようかな。
　
　
　
　
　

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