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「くっ……」
術式が使えない以上、体術で相手を倒すしかない。でも……
「治るのが、早すぎんだよ……っ!」
上手くキマって、腕を吹っ飛ばせたとしても、3秒ほどで腕が生えてくる。持ってきた刃物に呪いを込めて、斬ったりもしてる。それでも、すぐに再生してしまう。
それに対してコッチは、反転術式で身体を治せるとはいえ、相手の攻撃を受けすぎて全部治り切っていない。
不意に、背筋に寒気が走る。咄嗟に横に飛び退くと、私がさっきまでいた地面が抉り取られていて。
術式か？っと、思ったが違う。コレは、呪術じゃなくてただ呪力を飛ばしただけ。流石は特級、レベルが違う…。
「ハハ……」
渇いた笑いが口から溢れる。やっぱり、実力差がありすぎる。
呪術を習って一年で、しかもその年で二級を倒せるなんて凄いって、先生は言ってくれたけど…
──今の私じゃ、コイツに勝てない……
「……どうせ負けるんだったら全部、全部……恨みも憎しみも絶望も怒りも……全部
腹の底から湧き上がるこの感情を拳に乗せる…！！
瀬戸際の集中の中、私の意識がより深く研ぎ澄まされていく。絶対に祓ってやる。その決意と共に、呪力を込めた拳をぶち当てた。
その瞬間、私の目の前で黒い火花が散る。
「…あぁ"！？」
それだけ。黒い火花が散っただけなのに…今まで重たかった身体が軽くなる。さっきまで気にしていたタイムラグとかがどうでもよくなった。
今の自分なら、術式を使っても大丈夫だと思った。
「術式順転──
一瞬の隙もなく発動した術式。そして、その生まれた虚空に触れた呪霊は消滅した。
存在していた証拠となる残穢すらも、残っていない。虚空に呑み込まれ、呪霊の存在はこの世から消えた。
「ハァ、ハァ……やった、勝てた」
領域が消えていく音がする。
あー、疲れた……とゴロンと仰向けに寝転がった。
(最後の黒い火花…あれが出てた瞬間、呪力の核心との距離が縮まった……)
領域から出た空は、入った時と違い晴れていた。
「……お母さん、お父さん……私、頑張った……よ」
微かに、ほんの微かに『見ていたよ。頑張ったねA』という二人の声がした。
「………うん、頑張った！」
今は亡き二人に向かって小さく呟いた。
「あぁ、早く研究所に帰ろう……疲れた」
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霊時(プロフ) - 日記としてお話を進めるの天才すぎる…。キャラ設定や言い回しとかも最高すぎて好きすぎる (3月14日 11時) (
レス) @page49 id: 7090f854a8 (このIDを非表示/違反報告)
望美(プロフ) - 今更だけどもし夢主が夏油の所に行ったらミミナナの反応がめっちゃ気になる (2023年1月5日 20時) (レス) id: 7fdd85aa62 (このIDを非表示/違反報告)
ねこです。(プロフ) - すんごい文才に溢れてて好きすぎる！！！夏油離反だし灰原サヨナラだし原作のダークな感じちゃんとこしてるのほんとすき！！！！！！！！ (2022年8月13日 3時) (レス) @page45 id: 91ff11760e (このIDを非表示/違反報告)
あめだま。(プロフ) - 暗黒の帝王！さん» なるほど！私は逆に同じ誕生日だからドナルドダックが好きです！笑 (2022年8月12日 19時) (レス) id: bc4fcfd166 (このIDを非表示/違反報告)
暗黒の帝王！ - あめだま。さん» 関係ないんですけど、作者はドナルドダックが好きで…。なんとなくドナルドの誕生日にしました！ (2022年8月12日 16時) (レス) id: ceb2fd02d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暗黒の帝王!!!!!!!! | 作者ホームページ：＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
作成日時：2022年7月23日 23時
