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窓の外から微かに聞こえてくる虫の声よりも、シャワーヘッドからぴとっと一粒ずつ落ちて床に弾ける水の音よりも。
『……ふぅ、』
自分の中から響いてくる心臓の音が一番大きく聴こえる。
壱馬「A〜？入るよ？」
そんな私の緊張をさらに大きくしたのは、私に呼びかけるその声と、扉が開いてさっとお湯をひと浴びしたその声の主。
壱馬「ふふっ。前と一緒やな」
彼の入れるスペースを空けるために隅に体を小さくして寄って、背中に人が同じ湯船に入ってきた気配を感じ取る。
壱馬「こっち来て」
お腹に回された彼の腕。
抵抗はすることなく、その腕に引き寄せられるままに。
壱馬「うん。これで良し」
肩に預けられた顔。それにより、さらにぴたりと背中に感じる厚みのある胸板と、温もり。
彼の腕が私を逃さぬよう、お腹をしっかりとホールドする。
壱馬「相変わらず緊張してんの？」
『緊張しない意味が分からないです』
壱馬「ふふっ」
胸元を自分の腕で隠しながら緊張に固まる私を楽しそうに揶揄う。
壱馬「なんで？裸見せ合うのも、一緒にお風呂入るのも初めてじゃないやん」
『初めてじゃないからって、緊張しないわけじゃないと思います……』
壱馬「まぁ、そうやけど」
ちゅ、と首筋を吸うようにキスをしてきて、浴室独特の反響が、そのリップ音を響かせた。
壱馬「でも、こうやって肌が触れ合ってんの、気持ちいいし落ち着かへん？」
『……うん、』
それは、確かに感じる。
緊張こそしているけれど、やっぱりこの腕の中は安心するし、素肌が触れ合うことの心地良さは感じる。
壱馬「本当はAの顔も見たいんやけど……ふふっ、まだ無理そうやな？」
『そう、ですね……。ちょっと今は……むり』
壱馬「やんな。ふふっ」
後ろから顔を覗こまれたけれど、その視線から逃げるように顔を逸らした。
私の様子を伺いながら話し掛けてくれるその壱馬くんの低くて優しい声が、耳のすぐ横から聞こえてくる。
ふふっと笑う声も、鼻から抜ける息も、全て聞こえる。
壱馬「ちょっかいかけるのは、もうちょいAが慣れたらやな」
ちょっかいって何？！って思いながらも、余裕のない私は頷くしか出来なかった。
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M a(プロフ) - riku推しさん» riku推しさん、お付き合い頂きまして本当にありがとうございました！幸せというお言葉、嬉しくてたまりません😳 引き続きお付き合いいただけると嬉しいです！riku推しさんの作品も楽しみにしています☺︎︎︎︎ (2023年1月5日 22時) (
レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - km0107さん» お久しぶりになってしまい、すみません！完結いたしました☺︎︎︎︎ いつもコメントありがとうございました！km0107さんの気遣い溢れるコメントにいつも励まされておりました。お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました！ (2023年1月5日 22時) (レス) @page43 id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
riku推し(プロフ) - Maさん🥺ステキな作品をありがとうございました！更新されるたび『あ！』ってなって、読んでる時間は幸せな時間でした！完結おめでとうございます！お忙しいとは思いますが体と相談しながら別の作品の更新を楽しみにしてます！ (2022年12月26日 15時) (レス) @page44 id: 6429ca0a87 (このIDを非表示/違反報告)
km0107(プロフ) - こんばんは✨ そろそろ更新されてるかなと思ったら…お仕事忙しいようですね😅寒い日が続いてますので気をつけてくださいね☺️２人のお話も早く読みたいです😢 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 2f284eb8ed (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - km0107さん» それからまたしばらく空いてしまってすみません……！！いつも楽しみにして頂いてありがとうございます😭 思ったよりも時間が取れなくて自分でも驚いているほどなのですが、そのうち落ち着くかと思うのでもう暫しこのペースをご辛抱くださいませ😭 (2022年10月26日 23時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M a
| 作成日時：2022年9月6日 11時
