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『かといって大きすぎても、この部屋には持て余しちゃうし』
壱馬「セミダブルくらいは?ちょい狭めやけど、ダブルはさすがにここには大きすぎるやろ?」
『そうですね。買うならセミダブルかなぁ、やっぱり』
何気なく会話してるけれど、この先も彼女はここで俺と一緒に寝てくれるつもりなんやと思ったら愛おしい。
壱馬「どうせこうやって、ぎゅってくっついて寝るしな」
『2人綺麗に並んで仰向けで寝たっていいんですよ?』
壱馬「なんでそんなん言うん。寂しいやん」
『うん……。ふふっ、壱馬くんがいるのにぎゅってされないで寝るの、確かに寂しいかも』
うちの彼女はこういうところかズルい。
さっきまで、そういうのを恥ずかしそうにして言わないって逃げてたくせに不意にさらっと言ってくる。
ていうか。
壱馬「そういえば……ベッドに話題逸らして、さっきの質問から逃げようとした?」
『あっ、ふふっ。そんなつもりじゃなかったけど、そうじゃん逃げれたじゃんって今言われて思った』
壱馬「あかん子やなぁ〜」
今度はぎゅうっと音が鳴るんじゃないかってくらい強く抱き締めて、くるしいです〜なんて言いつつ声色は嬉しそう。
壱馬「まぁ、いっか。こうやって傍に居てくれることが言葉以上の価値があることやし」
壱馬「Aは寝るときは俺がぎゅってせな、寂しくて寝られへんみたいやし?」
『壱馬くんが私をぎゅってしないと寝られないの間違いじゃなくて?』
壱馬「そうとも言う」
『そんなさらりと認めないで下さいよ、恥ずかしい』
だって、本当にそうなんだから仕方がない。
隣に温もりがない夜もあるからこそ、この腕の中の温もりがどれだけ尊くて愛おしいものかをより感じることが出来る。
そんな風に目を閉じながら抱き締め合ってゆったりと会話をしていたら、Aからは曖昧に、うん、という返事しか返って来なくなって。
壱馬「おやすみ、A」
『うん、』
いつもなら、おやすみと返してくれるけれど今日はもう先に夢の中へいってしまったらしい。
それ以上は話しかけずに俺もゆっくりと、Aの穏やかな寝息を聞きながらそれに誘われるように眠りについた。
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M a(プロフ) - riku推しさん» riku推しさん、お付き合い頂きまして本当にありがとうございました!幸せというお言葉、嬉しくてたまりません😳 引き続きお付き合いいただけると嬉しいです!riku推しさんの作品も楽しみにしています☺︎︎︎︎ (2023年1月5日 22時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - km0107さん» お久しぶりになってしまい、すみません!完結いたしました☺︎︎︎︎ いつもコメントありがとうございました!km0107さんの気遣い溢れるコメントにいつも励まされておりました。お付き合いいただきまして、本当にありがとうございました! (2023年1月5日 22時) (レス) @page43 id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
riku推し(プロフ) - Maさん🥺ステキな作品をありがとうございました!更新されるたび『あ!』ってなって、読んでる時間は幸せな時間でした!完結おめでとうございます!お忙しいとは思いますが体と相談しながら別の作品の更新を楽しみにしてます! (2022年12月26日 15時) (レス) @page44 id: 6429ca0a87 (このIDを非表示/違反報告)
km0107(プロフ) - こんばんは✨ そろそろ更新されてるかなと思ったら…お仕事忙しいようですね😅寒い日が続いてますので気をつけてくださいね☺️2人のお話も早く読みたいです😢 (2022年12月17日 21時) (レス) id: 2f284eb8ed (このIDを非表示/違反報告)
M a(プロフ) - km0107さん» それからまたしばらく空いてしまってすみません……!!いつも楽しみにして頂いてありがとうございます😭 思ったよりも時間が取れなくて自分でも驚いているほどなのですが、そのうち落ち着くかと思うのでもう暫しこのペースをご辛抱くださいませ😭 (2022年10月26日 23時) (レス) id: a3905d213c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:M a | 作成日時:2022年9月6日 11時