探してたもの、見つけたかもー２ー【藤原樹】

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自分が樹さんと同じ香りになったことを嬉しく思ったように

私が自分と同じ香りになったことを樹さんがいいねと言ってくれた。

その事実が、また私を嬉しくさせた。









何度かキスを繰り返したあと、ぎゅっと抱き締めてくれる。









樹「北人さんに、

“画面見てたってそこから飛び出てくるわけじゃないんだから”って

言われるくらい、会いたいって連絡しようか何回も思った」









『ふふ。私も、樹さんとのトーク画面を見ながら何度も思いました』









樹「会いたいときは素直に言う、って決めたのにね」









お互いがお互いのことを労りすぎて

遠慮してしまいそうな私たちだからこそそう決めたのに

やっぱり想定通りになってしまった。









でも、会いたいなぁって、

会ってないときはすぐに思っちゃうからなぁ。









バイバイしたらすぐに会いたくなってしまう。









それくらい、樹さんと一緒に居られる時間が幸せで楽しいことを

私は知ってしまっているから。









『今度からは、“会いたい”って

会えなくてもいいから樹さんに言ってもいいですか？』









口にするかしないかだけでも

伝えているか伝えていないかだけでも

違うと思うから。









樹「うん。それでもし時間が合えばラッキーって感じで会ってもいいし」









『ふふっ。ラッキー狙いたいです』









樹「うん、ラッキー狙ってこ」









なんだか不思議なワードに二人で笑いながら

会えなかった時間に遭遇した楽しい話から理不尽な話まで

たくさん樹さんは聞いてくれた。









口数の少ない樹さんも

たくさんメンバーさんの面白い話をしてくれて

時間はあっという間に過ぎていった。









樹「さすがにもう寝る？」









『そうですね、樹さんは明日もお仕事ですか？』









樹「そう。昼からリハ。Aちゃんは？」









『私は、夕方にバイトがあるだけです』









そう答えると、じゃあゆっくり起きれるねと頭を撫でてくれた。









『お手洗い済ませてからベッド行きます』









分かった、とマースと一緒に寝室へ向かった樹さん。









使った２つのコップを洗って、お手洗いも済ませて

私も寝室へと向かった。











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