きっと、この先もずっと。【川村壱馬】

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家に戻って、手洗いうがいを済ませて、母親はどうやら出かけてるらしくご飯は自分でとLINEが入っていた。







さあ、自室でテーブルに置いたスマホと一旦にらめっこ。







もし違ったらどうする？







自分の期待する結果であれと願うあまり、違ったときのことを考えていなかった。







やっぱり、本人に聞いてからにする…？そう思っていたら、眺めていたスマホ画面に浮かんだひとつのメッセージ。







健太さんからだった。







《知らない番号から電話あったと思うけど、それ大丈夫なやつだから》







今の俺の心を読んだかのようなタイミングと言葉に、部屋に隠しカメラでもあるのか？と思わず部屋を見渡してしまった。







でも、健太さんからそう言われるということは、つまりそういうことだ。







安心しました、と返信を入れて、着信履歴の一番上の番号を押す。







呼出音が鳴り始めて、１コール、２コール……しばらくその音を聞いてきたけど一向に鳴り止まず、出る気配がない。







電話に出られないタイミングだったんだろうか。それとも、もう気が変わってしまったのだろうか。







電話を一度切って、気付かぬうちに速くなっていた鼓動を落ち着かせて。緊張からか乾いた口と喉を潤すべく飲み物を取りに冷蔵庫を覗く。







水か、お茶か、ジュースいっちゃおうか？散々悩んでお茶のペットボトルを手に取ったその瞬間。







ﾌﾞｰｰｰｰｯ、ﾌﾞｰｰｰｰｯ、







テーブルの上でスマホが着信を知らせるために震えていた。







その番号がさっきずっと眺めていたものと一緒であることを確認して、通話ボタンをタップした。

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