６km/h ページ7
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「名刺の人たちに声掛けたら案外チビ共の分集めれるんじゃない？」
「あたしら入れてもお釣りが来るかもね･･･
でも あの子たちには、あたしよりも先に頼れる大きなところがあるから」
苦笑いしながら指差すと、合点がいったのか｢あーね｣と声を出していた。
･･･まぁ園子ちゃんの表情から察するに、探偵団を甘やかさないっぽいけどね。
いいぞ、みんながみんな安室さんみたいな聖人じゃないって教えてあげて！
そして安室はそれを見習え
園子ちゃんに視線でエールを送っているとワゴンが運ばれてきた。
そういえばビュッフェがあるって言ってたな･･･
「お食事ですって」
「よっしゃ！たらふく食べるぜ！」
「子供たちみたいにはしゃぐのはやめてね？」
探偵団の方を指すと、スンッと大人しくなる冴木。
うむ、よろしい
どんなものが並んでいるんだろうかと遠目から見ていると、停電が起きた。
「っ！さ、さえ、きｯ･･･」
急な暗闇に恐怖心が蘇り、近くにいる冴木を情けない声で呼んだ。
伸ばした手はすぐに掴まれ、冴木の匂いに包まれる。
「いる！大丈夫だから！！」
身動きができないほど、しっかり抱き締めてくれている。
ここまでされると逆に冷静になれる。
「恥ずかしいから大きな声は出さないでほしかった」
「冷静じゃん！
あの細い声はなんだったの！？」
「それに関してはすまん」
そんなやり取りをしていると非常灯が点いた。
冴木から開放されたのでお礼を告げる。
「良いってことよ、大親友の冴木ですから」
「ごめんて」
冴木は冴木なんだ、許してくれ･･･
まこ呼びも好きなんだけどね、どうしても長年の呼び方が先に出てきちゃうのよ
「パパー？
パパー！いたら返事してー！」
園子ちゃんが大きな声を出して史郎さんを探している。
嫌な予感しかしない。
「ちょっと行ってくる」
「はいよ。
会社の人たちのとこ戻っとく」
「分かった」
ちゃんとスマホを手にしてから、園子ちゃんのところに向かった。
こちらに気付いた朋子さんは掛けていた電話を切り、力なく首を振った。
「いらっしゃらないんですか？」
「電話も繋がらないのよ･･･」
朋子さんと話していると、蘭ちゃんも駆けつけていたみたいで園子ちゃんと話しをしていた。
停電になる前までは一緒にいて、非常灯が点いたときにはいなかった、と･･･
体感的には長かったけど、それでもこの大勢いる会場から一体どうやって連れ出したというんだろう･･･
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舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年4月23日 15時) (
レス) @page34 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - めっちゃ面白かったです！これからも更新楽しみにしてます！ (2021年11月14日 7時) (レス) id: 909490fd58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふたみや遥
| 作成日時：2021年8月8日 0時
