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22km/h ページ24

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「あら、凄腕FBIさんは同居人の顔の広さをご存知ないんですね」


ふふん、あたしは意地でも展開を見届けてやるんだから!
と息巻きながら例のパーティーで獲得した名刺を広げる。

・・・ん?あの、秀一さん?
丸め込もうとしたのは否定してもらっていいですか?


「これがどうした」

「元あたしは素晴らしい仕事人だったみたいですよ?
それに会場で鈴木会長と知り合いってことが知れ渡ったので、さらに引く手あまたですよ」


チョロ助だから仕方ないと自分を納得させてから、追加で名刺を広げる。

ちなみに、この追加達は本当に知り合いステータスで増えた分だったりする。


「リニアのチケットっていう先行投資してくれる再就職先はどこかなー」


二つをまとめてからケータイをかまえる。

本日二度目のため息をいただきました。
むしろこれで嫌ってくれれば心苦しいけど万々歳


「分かった」


ピッと電子音が鳴った。
秀一さんタイムは終了らしい。
永遠に聞ける世界線に飛びた「一緒に動きましょう」

なんやて!?


「やった!
ありがとうございます!」

「こちらの指示にはきちんと従い、勝手なことをしないこと。
それと名刺を渡してください」

「前者は約束しますが、後者は嫌です。
大事なコネクションなので」


手を差し出してきたけれど、にっこり笑顔でお断りすると何故か再び電子音。


「寄越せ」


ぎゃー!赤井ボイスでその単語はアカンて!!
しんぞ、心臓が・・・止まるってば、よ・・・


「い、いや、です・・・
就活のとッきに、ささ参考にしたい、ので・・・」


胸元に持ってきて隠すように体を捻りながら抵抗してみる。
電子音に安心する時が来るとは・・・!


「・・・・・・・・・・・・わかりました」


いや、()!!
絶っっっっ対に納得してないやつ!!!!

でも理由はマジだから許して!
本気と書いてマジって読むやつだから!!!


「どこに連絡したかは教えてくださいね。
不当な要求をしてきたら消しますので」

「・・・え?どういう意味?
天下のFBI様が言うと怖いんですけど・・・」

「FBI?なにを言ってるんですか?
しがない大学院生は法律で戦うことしか知りませんよ」

「現実味のある回答されてもやっぱり怖い・・・」


というか、"不当な要求"って何さ。
そんなこと心配してる暇あるなら、当日リニアに乗る哀ちゃんの心配してて

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(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ (2022年4月23日 15時) (レス) @page34 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - めっちゃ面白かったです!これからも更新楽しみにしてます! (2021年11月14日 7時) (レス) id: 909490fd58 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ふたみや遥 | 作成日時:2021年8月8日 0時

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