検索窓
今日:70 hit、昨日:44 hit、合計:357,699 hit

第25話『仲間になりたい』 ページ26

杏奈side


「オープン前のビルに入れるなんて、すごいね!」

私は今日、彩ちゃんと一緒にお昼ご飯を食べていた。

彩ちゃんからあの後の話を聞き、若武くんと美門くんのダンスの練習をオープン前のビルですることになったんだって知った。

「それにしても、探偵チームの人って、みんな個性があって面白そうな人だったね。私、また話してみたいな。」

「面白い?」

「うん。学校も性格も全然違うのに、同じ塾っていうだけであんな素敵な人達が集まって、ひとつのことに取り組んでる。そういうのって、なんだかすごく特別な感じがする。関係っていうか、なんていうか。上手くいえないけど、すごく羨ましい」

彩ちゃんは少し考えたような顔をしてから、ハッとして私に目を向けた。

「ねえ、杏奈ちゃん、探偵チームに入ってみない?」

探偵チームに?

私は少し驚く。

「私に探偵は難しいよ。頭も悪いし」

彩ちゃんは悲しそうに眉を下げる。

「入りたくない?」

「入りたくないかどうかと聞かれたら入りたいけど・・・でも、みんなが受けいれてくれるかどうか・・・」

彩ちゃんはまた少し考える。

「杏奈ちゃんって、なにか得意なこととかある?自慢出来ることとか。特殊な能力とか」

それなら、ひとつだけ、あった。

私は生まれつき耳が良くて、100メートル先の音までだったら、耳を済ませば聞こえる。

ほかにも、人が喋ってる声の音の高さや、周波数とかが分かる。

聴覚がすごく優れてるんだけど、これってある意味すごく迷惑。

夜眠ろうと思っても、外のうるさい声や音が全部聞こえてくるし、家族が少しでも動いたら全部聞こえてくるからなかなか眠れない。

小学校高学年からは、睡眠薬で眠る生活を繰り返している。

使えるかは分からないけど、私は自分の体質のことを彩ちゃんに話す。

すると、彩ちゃんは嬉しそうに目を輝かせた。

「それってすごいよ!十分すぎる!」

そうかな?

「でも、KZは多数決制度だから、みんなに聞いてOKもらえたら報告するね」

「うん。ありがとう」

その日の夜。

私の携帯に彩ちゃんから電話がかかってきて、みんながOKしたらしく、私は土曜日に、駅の新しいビルに行くことになった。

お試し入団としてね。

第26話『かっこいい人』→←第24話『覚えてない?』



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (127 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
247人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

アーヤ(プロフ) - 住滝良さんのと、少し文が違って「ここ、本文あれだったよなw」って楽しいです! (5月11日 21時) (レス) @page47 id: d9605ef4e5 (このIDを非表示/違反報告)
アーヤ(プロフ) - すごく面白いです!このまま、ストーリ続けてください。(あれ、完結してたっけ?)少しだけわがまま言うと、kzの皆は彩の親友(恋人?)ダァーッ! (5月11日 21時) (レス) @page37 id: d9605ef4e5 (このIDを非表示/違反報告)
桜@ひなた - 面白すぎです!私はアーヤと若武推しです! (2023年2月12日 10時) (レス) id: fb711c9d23 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まこさん» ありがとうございます!!黒木くんかっこいいですよね! (2020年10月30日 23時) (レス) id: 2b665a7700 (このIDを非表示/違反報告)
まこ - すごく面白いです! 私も黒木くん推しです! 更新待ってます! (2020年10月30日 17時) (レス) id: e335c0e9f3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2020年3月13日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。