笑顔の仮面は知っている2【探偵チームKZ事件ノート】 (ページ40)

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第7話『知ってる人だ！』ページ40

杏奈side

それで上杉くんも、記事を読み始めて、最後にはこういった。

「すげぇ」

若武くんは、まるで自分の事のように得意顔で、黒木くんに次の指示を出しながら私たちを見た。

「でも、マジすごいのは、この後」

黒木くんはスマホを操作して、テーブルに置いた。

「これ、2週間前の記事」

私たちはスマホを見たけど、私はハテナを浮かべる。

だってその記事は、日本語でも英語でもない言語で書かれていたから。

雰囲気的にフランス語っぽいけど・・・わからない。

彩ちゃんはなんだか読めているみたい。

この子基本なんでも出来るなぁ。

「写真もあるよ」

黒木くんがスクロールすると、整った顔立ちに爽やかな雰囲気の男の子・・・砂原翔が写っていた。

私は写真を見て目を見開く。

同姓同名の人というか、私の知ってる砂原翔だ・・・。

翔は、私が小4の時転校した学校にいた男の子。

1年だけの付き合いだったけど、本当に仲が良くて、今の美門くんと同じくらい親しく話していた存在だった。

私が転校してから疎遠で、もう会えないかと思っていたけど、まさかこんな形で知ることになるなんて。

爽やかで凛とした笑顔。

大人っぽくなってるから、一瞬誰かと思った。

そっか・・・翔はKZのみんなと知り合いなんだ。

なら、もしかしたら会えたりするのかな？

久しぶりに会いたいなぁ。

翔は正義感が強くて、本当に尊敬出来る人。

私はそんな翔を信頼しているし、大好きだった。

2年ぶりくらいに顔を見たけど、やっぱりカッコイイ。

それにしても、この外国語で書かれている文字はなんて書いているんだろう。