【歌い手】ライブやイベントに一切出演しない爆発的人気を誇る歌い手が逆ハー(乙女ゲー)を回避しそこねそうになる話

四十八話 こんなお兄ちゃんが欲しい ページ6

あれから一夜明け(ちゃんと家に帰ったよ？)、街をプラプラと歩いてます
※相変わらずフード被ってます


そういえば、あの人最近見ないな

いや、もうなんだろう？

私が椿だとバレてはいなくても、関わり増えちゃてるの確かだし、元はと言えば…んーっと？誰のせいだ……？

回想(こんなセリフが″きっと″あった)

「天月くんから聞いたよ！」

「生徒さんだよね」


あぁアレか

とんだ疫病神だな…


ドンッ


真っ直ぐ前向いて歩いていたのに、ぶつかった

なにこれ

身長差を感じろって？死んどけよ


僻んでいつつも、上を(苦痛ではあるが)見てみると、いつか倒れた時に運んでくれた人だ

『あ』

る「ごめんね、怪我ない？」


何この人、今少ししゃがんだからね

この人今中腰より曲げない感じだからね


『大丈夫です。この前はお世話になりました』

る「え！？この前？君とあったこと………」


まじまじと見てからあぁ！っと思い出したように、手をポンッとさせた

周りの目線が痛いなーとっても痛いなー


る「ううん、天月くんに振り回されて大変だったね」


高身長野郎とか思ってたけど何この人

利害の一致


『！……分かってくれて光栄です』

る「でも根はいい子だから」


ま、眩しい

ディスっていたと思ったらその後のフォローが凄い

うん、凄い


『尊敬します』

る「え？え、ありがとう」


こんな兄が欲しかったと熟思いました

四十九話 和む→←四十七話 とびっきりの甘い物(はぁと)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す