【歌い手】ライブやイベントに一切出演しない爆発的人気を誇る歌い手が逆ハー(乙女ゲー)を回避しそこねそうになる話

六十一話 留学 ページ19

後日談_____


あの後、そらるさんと私はたわいもない話をしながら、お互いに《おやすみ》を言って部屋に入った

そらるさんは何か聞きたそうな、言いたそうな感じだったけど、私は別にどうしたの？なんて言いもしないからそこで終わった

_____

ピーンポーン

誰だ、こんな朝早くから

『……はぁ』

早朝と言っても通勤時間の八時台に来る人は中々いないだろう


？「あ、やっと出た！パパ〜」

？「はーい、今行くよー」


………


ガチャん

……気のせいかな


ピーンポーン

『間違えてるんだ、きっと』


ピーンポーン
ピーンポーン
ピーンポーン


『だぁっ！！』

ガチャ

『何回ならすの！！』

？「だって、Aちゃん、冷たいんだもーん」

？「はは、思春期ってやつかー」


『お義母さん、お父さん、ここで騒がないで中入って』


うちの親はバカップルのようにイチャイチャとしている一件本物の馬鹿に見えるけど、あっちではFB○を2人ともしているのだ

主任捜査官をしているとかって聞いたけど、2人とも元オーケストラとは見えない

もちろん、どちらも日本人ではあるが

_____ _____


母「そういえば、学校はどうしたの？」

父「そうだぞ、この時間帯ならとっくに行ってなきゃダメだろ？」

『あのさぁ、2人とも、私が学校サボってることぐらい知ってるでしょ？それに、そんなこと知ってるんだったら、この時間帯に来るはずない』

母「あらら、そうだったかしら」

『はぁ、で？何しに来たの』

父「そう急かすな、……本当に、こっちに来るのか？」

『1年間だけね』

母「今やってる歌い手？だったかしら、その活動はいいの？」

『寧ろ、その為に行くの……もっと、もっと勉強を積んでから世間に顔を出すつもり』

父「……友達はいいのか？」

『友達は、大丈夫。待っててくれると思うから』

母「それは強がりなんじゃないの？それに、来るんだったら住むぐらいの勢いで来て欲しいわ」

父「それはママの願望だろ？1年間くらいいいじゃないか」

母「いやよ、1年間だけなんて見に入らないわ！せめて5年間くらい_____」

『……私、揉めてもらうためにそっちに行くんじゃない』

父「………」

母「……やっぱり、私納得出来ないわ」


そう言った母の言葉に私は何も言えなかった

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