番外編ー秘密話ー ページ38
家のインターホンが鳴り、だらけていた体を起こす。
『はぁい...』
開いたドアには見覚えのある気がする顔が並んでいた。
しかし、奥にいた人物で直ぐにシャオロンの知り合いと分かった。
『トントン先輩。』
tn「いきなりすまへんわ...シャオロン居るか？」
『仕事ですよ...あ、どうぞあがってください』
「ほんまです？ありがとうございます」
リビングに通しているとトントン先輩に「お子さんは...？」と聞かれる。
嗚呼。
『梓と春は幼稚園ですね。
午前中仕事で』
tn「あ、帰ってきたばかりでした？すみません、ほんまに」
『いえいえ、大丈夫ですよー』
リビングには居る皆を見ながらお茶を用意する。
『すみません、あまり良いものがないんですけど』
tn「大丈夫です。ほら、グルさん、そうがっつかんといてや...」
『大丈夫です』
甘いものが好きなんやなぁと思いながら見ているとじっとお菓子を見ている方を見つける。
えーと...確か
『オスマン先輩』
os「えっ、は、はい」
『食べたいんやったらええですよ』
オスマン先輩は目をぱちくりさせながら「はぇー」と声を漏らした。
os「じゃあ、お言葉に甘えて」
「あ、マンちゃんもほどほどにね？」
os「分かっとるよ...んー、こっち上手いで、ひとらん」
ht「はぁ、まったく...何のために来たんだか。ねぇ、ぺ神」
あはは、と笑っている。
というか、元は生徒先生の関係やのに仲ええんやな。
「グルッペン、シャオロン居らんのなら帰った方がええやろ。迷惑やろうし」
『あ、シャオロンは午後帰宅する予定なので大丈夫ですけど...』
gr「ほら、Aもこう言っているぞ。
ええんやって、兄さんもそう固くせんでも」
困っているように笑う兄さん。
確か、教育指導の教師やった気がする。
丁度タイミングよくシャオロンが帰ってくる。
子供たちの声も聞こえてきて、パタパタと音が聞こえてくる。
少し会釈をしてから廊下に出ようとすると足に誰かがしがみついてくる。
『ちょ、梓、はーなーれーてー』
「あ！とん君や！」
梓はぱっと離れトントン先輩に飛び乗った。
『梓っ！？』
tn「あ、大丈夫っす」
『申し訳ないです...！』
「...だぁれ？」
知らない人がいたからか、人見知りの春は私に隠れる。
sho「なんや、お前ら来とったんか」
足元に居る春を抱き上げながらリビングに入ってきたシャオロン。
グルッペン先輩は「お、」と待ち望んだようにシャオロンに向かい合った。
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作者名：咲々姫 | 作成日時：2021年1月14日 22時
