心に負った深い傷 8 ページ35
雅紀サイド
胸に抱き抱えるようにして寝ている和が濡れているのに気づいて目が覚めた。
はぁおねしょか…
別におねしょを責めてる訳じゃない。
せっかく眠って体力を回復させようとしているのに起こさなきゃいけないっていうのと、気づいた時に酷く落ち込むんだろうなっていう予測が安易にできるからだ。
俺はスマホを取り出して、
『和、おねしょ。
ちょっとの間、静かにお願い』
って、みんなにメッセージ。
無駄な刺激を与えないようにお願いした。
そうしておいて、暫く様子を見ていたけど起きる気配のない和。
どうしようかと、考えていると部屋のサッシがそっと開いて、翔にぃが入って来るのが分かった。
翔にぃは俺に向かって軽く手を上げて『ただいま』を伝えてくれたけど、何も言わずに隣のリビングに消えてった。
潤の声がしていないことから智にぃが帰って来てるのも分かって、大人全員が揃ってることに安心した俺は、和を起こしに掛かった。
声を掛けることはせず、優しく優しく背中を擦る。
暫くの間そうしてると、小さく身動ぎしたあと目を開けた和。
途端に泣き顔になるから、こっちの胸が苦しくなる。
「だいじょーぶ。なーんも悪いことしてないよ？まーにぃに任せて？」
和にしか聞こえないくらいの小さな声で言ってやる。
いらない罪悪感や羞恥心を持たないで済むよう、繰り返し話してやったけど和の涙は止まらない。
学校で漏らしてしまったことや、そのことでからかわれた後だけに、いつにも増して悔しくて惨めで恥ずかしいんだろうなって想像がつく。
こうなることは予想してた。
だからこそ、こうして一時も離れずにそばにいたんだけど…
余りにも予想通りに落ち込んで泣き続ける和に、何とも言い難い気持ちになる。
「かず、体の力抜いてごらん？そんなにぎゅーってしてると、しんどくなっちゃうよ？」
体をガッチガチに硬くして、俺の胸元の服を握り締めてるから、背中をポンポンってしながら力を抜くように促す。
すっごい時間をかけて誰も和のことを責めてないって分からせて、体の力を抜かせて…
流石に泣き止ますことまではできなかったけど、
「まーにぃと一緒にシャワーしよっか？」
って、言葉に返事するくらいにまでは回復させた(笑)
俺の言葉に頷いた和に、
「起きるからしっかり掴まってなよ？」
首の座ってない赤ん坊にするように頭をしっかり固定して一緒に起き上がった。
そのまま小上がりから立ち上がってバスルームまで一直線…
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棗(プロフ) - パスワード申請します 。 いつも、拝見させていただいてます。 (2019年2月14日 20時) (
レス) id: ef140653c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - パスワード申請します。 お願いします。 毎回楽しく読ませて頂いております。 (2019年2月14日 16時) (レス) id: 03009ea5b3 (このIDを非表示/違反報告)
rietan(プロフ) - パスワード申請します いつも楽しみに読ませてもらっています 疲れた心が癒されます (2019年2月14日 0時) (レス) id: 09ada2be90 (このIDを非表示/違反報告)
シナモン(プロフ) - こんばんは。パスワード申請お願いします。いつも、楽しく拝見させて頂いています。ドキドキしたり、ほっこりした気持ちになります。これからも、楽しみにしていますので無理の無いように更新楽しみにしてます。 (2019年2月14日 0時) (レス) id: bd8fca3fd7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう(プロフ) - パスワード申請 いつも拝見させていただいてます。 (2019年2月13日 21時) (レス) id: 1d2222a8c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2019年1月19日 21時
