喘息(和也) 4 ページ10
智サイド
「和、お目々閉じて？」
絵本を読み終わっても中々寝てくれない。
運動が全く出来ないから体が疲れてないんだろうけど、睡眠不足は良くないから、何とか寝て欲しい。
背中を優しくトントンしていると、先にこっちが寝てしまいそうになる(苦笑)
欠伸をしながらも、トントンを続けていると指しゃぶりが始まった。
最近は和自身も指しゃぶりを止めたいみたいで我慢してるみたいなんだけど、眠りに落ちる直前になると、無意識に吸い始めるんだ。
最初は"ﾁｭｯﾁｭｯ"って勢い良く吸ってるんだけど、段々間隔が開いてくる。
指が口から抜けそうになるとビクッってなって慌てて吸うんだよね。それを観察するのが楽しくて…
暫く様子を見て、指を外しても起きなければ、寝かしつけ完了(笑)
その時間からが大人タイムでビール飲んだりするんだけど、今日は発作に備えて持ち帰った薬の整理をしておかないといけないし翔もいないから、"休肝日"にした。
一通りやりたかった事を終わらせると、強烈な睡魔が襲ってきて。
今日は定時上がりをするために、休憩もろくに取らずに仕事をしていたし、妙な緊張感があったせいで疲れたみたい。
小さく口を開けて眠る和の横に入ると、体がベッドに吸い付くように深い眠りに落ちた。
聞き慣れない音を意識の遠くで聞きながらも微睡んでいると、
"ゴホッゴホッ"
と咳が聞こえた。
その瞬間、一気に覚醒しガバッと体を起こす。
僕の横には、壁の方を向いて体を丸め苦しそうに呼吸する和の姿が…
「和！」
忙しなく動く和の肩を見て、慌てて抱き起こす。
「和、大丈夫だからな？パパ、ここにいるからな？」
うっすらと開かれた瞳は水分を含んでいて、和の辛さを伝えてくる。
僕は乱暴に片手で掛布団を手繰り寄せると、それを壁際に押しやった。
「和、座った方が楽だからな？」
声を掛けながら、起座位を取らせ僕の枕を和の膝の上に乗せた。
「和、枕を抱っこしてごらん？ゆーっくり、スーハーしてね。
このままでちょっと待っててよ？」
起座呼吸を促し、雅紀を起こしに走る。
雅紀が病み上がりなんて事は百も承知だけどそんな事を言ってる場合じゃない。
"ﾊﾞﾝｯ"
勢い良くドアを開け、
「雅紀、すぐ来て！」
文字通り飛び起きた雅紀は、僕のただならぬ気配を察して、
「和？」
とだけ聞いてきた。
「うん、起こして悪いね」
僕の言葉に返事もせず、雅紀は部屋を飛び出した。
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虹(プロフ) - 智宮SKさん» 智宮SKさん、返信ありがとうございます！良かったー(*^O^*)気に入って頂けて。また機会がありましたらリクエストお願いします！これからもどうぞよろしくお願いします(^o^ゞ (2018年12月8日 23時) (
レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
智宮SK(プロフ) - ありがとうございます！先程読ませていただきました。こんなに早く作っていただけるとは思っていなかったので驚きです！家族の優しさと暖かさに溢れているとっても可愛い作品で、心が暖かくなりました。これからも応援しています！ぜひまたリクエストさせてください！ (2018年12月8日 22時) (レス) id: 386f8f3e08 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 智宮SKさん» 智宮SKさん、リクエスト終了しました。part7で公開しています。ぜひご覧下さい。ご希望に添えてると良いのですが…(*^O^*) (2018年12月8日 22時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 桜＊潤さん» 桜＊潤さん、コメントありがとうございます！可愛い診察、伝わって嬉しいです♪話を無理やり繋げてしまいましたけど、こちらも伝わって良かったです。これからもよろしくお願いします(^O^) (2018年12月7日 14時) (レス) id: d02e7023d3 (このIDを非表示/違反報告)
桜＊潤(プロフ) - 翔パパが体調崩すのは珍しいけど色々あったからだろうけどね。でも可愛い診察されたら回復も早いよね。 (2018年12月6日 19時) (レス) id: ed324fff49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：虹
| 作成日時：2018年12月5日 16時
