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第197話 嘘の間 ページ33

勢いよく扉を開けると、そこは真っ白な空間だった。
中央に黒いテーブルクロスがかけられた机が1つ。
…聞いてた話と違うな。
レコさん情報によると、相手も見えないくらい真っ暗だったって…。
閉店して照明がつけられた?
カンナ「危なくはなさそう…だけど、油断はできないよね…」
七瀬「…離れないでね。」
カンナ「…うん!」
かわいいなカンナ。
さてさて…ここからどうするか。
部屋の中央に立ってみて、嘘の間の全体を見回す。
何もないな…壁が白いだけ。
勘が外れたか…?
そもそも外れてほしいんだけど。
カンナ「ひっ…!れ、レコさん!?」
七瀬「…!」
カンナが目を向けた入口を見ると、ドアの陰にレコさんが倒れてた。
あー、やだ…予感当たっちゃった…。
レコさんの方に駆け寄って、肩を揺すってみる。
七瀬「レコさん!しっかりしてください!」
レコ「………」
気絶してる…なんで…?
…って言うか、ロビーにいたレコさん誰?
レコさん2人いることになるんだけど…。
カンナ「あぅっ…!」
七瀬「…カンナ?
わっ、ちょ…」
短い叫び声と一緒に、カンナが私の方に倒れて来た。

それと共に、ゆらりと、私達以外の誰かの人影が現れる。

…照明の逆光で顔は見えない。

体格からして男か…勝てる相手じゃないな。

七瀬「…どなたですか?その凶器(スタンガン)を下ろしてもらえません?」

男「…見られちゃったかぁ。」

緑色の髪の毛は緩くパーマがかかっていて、長い髪は後ろで1つにまとめられてる。
いわゆるワカメ頭。
着ているのはスーツ。

そして…ソウさんと同じマフラーを巻いてる。

……誰?
知らない人…でも知ってるような…。

肩にもたれかかっているカンナを下ろして、立ち上がる。

一応、ハサミって言う武器はある。
あるけど…どうかな。スタンガンには勝てないような気もする。

男「ごめんね。ピッキングまでしてくれた七瀬には申し訳ないけど、出ていってもらわないといけないからさ。」
いきなり呼び捨てとは…馴れ馴れしいな。
七瀬「…敬語を使う義理はなかったな。
お前誰だよ。レコさんに何をした?
なぜ、レコさんが2人いる?」
男「なんでだろうね。すぐ分かるさ。」

パチッと、スタンガンから火花が散る。

唯一の逃げ道であるドアは近い。

…失神してるカンナとレコさんを抱えて逃げるのは無理だ。
かと言って、1人で逃げるのは気が引ける。

…仕方ない。
大人しく失神させられる以外、道はなさそうだ。

第198話 失神(カンナside)→←第196話 ピッキング



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Valeria - 如月 霞梛さん» マジ( ^ω^ ) (2021年11月9日 16時) (レス) id: 77bc4160b0 (このIDを非表示/違反報告)
如月 霞梛(プロフ) - マジで学校で髪切ったの?(*゚0゚*)スッゴッイ! (2021年11月9日 16時) (レス) @page45 id: dc74666ec7 (このIDを非表示/違反報告)
Valeria - YONESAN7777 =)さん» ありがとうございます!最近は執筆がとにかく楽しくてめちゃくちゃ書いてるんで、楽しみにしててください!(´∀`) (2021年11月2日 23時) (レス) id: 77bc4160b0 (このIDを非表示/違反報告)
YONESAN7777 =)(プロフ) - いつも更新を楽しみにしております。無理せず頑張ってください! (2021年11月2日 22時) (レス) @page37 id: 16816748ce (このIDを非表示/違反報告)
Valeria - せなっちさん» ありがとうございます!お大事に…╰(*´︶`*)╯ (2021年10月27日 23時) (レス) id: 77bc4160b0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Valeria | 作成日時:2021年10月3日 2時

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