【HP】蛇寮の眠り姫、ここにあり Ⅱ (ページ5)

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Good morning ページ5

「遠慮なくね」

にこやかに美味しそうな朝食を用意してくれたモリーさん。

私の両隣にフレッド、ジョージ、その隣にはパーシー、その向かいにハリーとロンという配置で席に着いた。

「まさかスリザリンの眠り姫が我が家にやってくるとはね〜。」

フレッドが言った。

「眠り姫……？どういう、」

「スリザリンの姫君がグリフィンドールと絡んでるって、噂になってるのさ！」

ジョージが答えた。

すると、私と違って癖のない綺麗な赤毛の子が階段から降りてきた。

私たちの一つ下の、ジニーだ。
今年ホグワーツに入学するみたい。

「ママ私のセーター見なかった？」

「ああ、お部屋でしょ」

慌ただしくそう訊いたジニーは、ハリーを見た。

「！」

「やあ、ジニー」

ハリーが挨拶すると、ジニーはそれに応じず2階へ逃げるように走っていった。

「僕……何かした？」

隣のロンに不思議そうに聞いたハリー。ハリーはこちらも見たけど私は知らないので肩を竦めた。

「ジニー、この夏中君の話ばっかりしてたよ。うるさいのなんのって。」

すると、赤毛の優しそうな男性が入ってきた。

「みんなおはよう！」

「おはようパパ。」

兄弟は口々に朝の挨拶を交わした。

「おはようアーサー。」

モリーさんにアーサーと呼ばれた男性はロンたちのお父さんだろう。

「大変だったよ、抜き打ち調査が９件も！」

「調査？」

「パパの仕事は魔法省のマグル製品不正使用の取り締まりさ。パパはマグルに興味津々なんだ。」

ハリーの疑問にロンが答えた。

「さてと、あぁ……」

席に着いたアーサーさんは私とハリーを見た。

「おや、君たちは？」

「すいません、ハリーと言います、ハリー・ポッターです。そっちはA・シルヴァーです」

ついでに私のことも紹介してくれた。

私は口に朝食をほおばっていたので、こくこくと頷いた。

「なんとまあ…君たちがあの…。いや〜ロンからよく話は聞いているよ。いつ来たんだね？」

「今朝ですよ。昨夜息子達があなたが魔法をかけた車でハリーを連れて来たんです。」

私たちの代わりにモリーおばさんは答えた。

「やったのか？うまく飛んだか？」

アーサーさんは身を乗り出して聞いた。のと同時にモリーさんがアーサーさんを小突いた。

「あ…いや…そりゃいかんなぁ、お前達。けしからんことだ。」

暖かいおうちだな、と私はクスッと笑みがこぼれた。