【HP】蛇寮の眠り姫、ここにあり Ⅱ (ページ27)

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awakening ページ27

ロンを見つけて、マクゴナガル先生に続いて医務室に向かった。

「いいですか、少しショックかもしれませんが。」

シャっ、とカーテンが開く。

「ハーマイオニー……」

カーテンの奥のベッドに横たえていたのは、ハーマイオニーだ。先生はさらに奥のベッドのカーテンを開けた。

「……A？！」

さあっと血の気が引くのがわかる。彼女の顔は青白く、ピクリとも動かなかった。

「図書館の近くで倒れていました。Ms.シルヴァーは眠っているだけです。時期に目覚めるでしょう。後、Ms.グレンジャーのそばにこれが」

マクゴナガル先生は手鏡を見せた。

「どういうことなのか分かりますか？」

先生の問いに僕らはいいえ、と首を横に振った。

ーーー

《You》

はっ、と目が覚めた。何日だっただろうか。窓を見上げれば真っ暗だ。手前のテーブルには百味ビーンズを始めとしたお菓子や手紙が。

「起きたか」

驚いて声の方を見ると、脇の椅子に腰かけたマルフォイがこちらを見ていた。

「ええと……おはよう？」

「うん、おはよう。気分はどうだ？」

マルフォイはホッとしたような表情でこちらを覗いた。

「大丈夫みたい。いつからここに？」

「……さっきだよ。クレイマンに頼まれただけだ」

彼はそっぽを向いた。

「そう。ソコロが……」

僕はマダム・ポンフリーを呼んでくる、と立ち上がって行ってしまった。ちょっと寂しいな、なんて。

ーー

バタバタと数人が医務室に入ってきた。

「A！よかったわ、起きたのね！数日眠っていたから心配したのよ！」

駆け込んできたのは、ソコロ、マダム・ポンフリー、マクゴナガル先生。その後ろに、マルフォイ。

「さ、どいて。Ms.シルヴァー、気分はどうです？この薬を飲んだらもう行っていいですよ」

マダム・ポンフリーは小瓶を私に手渡した。小さく頷き、そのめちゃくちゃまずい薬を飲んでソコロ達と夕食に向かった。

ーー

ふう、と息を着いてパイを手に取る。薬のせいで食欲がない。

「食べないのか？」

珍しく隣に座ったマルフォイがこちらを見る。

「薬不味すぎて食べれないかも」

ふーん、と彼は相槌を打ち、どこからかペーパーナプキンを取りだした。

「何もここで食べなくてもいいんじゃないか？これで包んで部屋で食べるといいさ」

それを私に押付けて、彼はリンゴを齧った。

「あ、りがと」

「ま、君の食い意地だとそのナプキンに収まりきるか微妙だけど」と彼は付け加えた。

「もう！一言も二言も余計！！」