向日葵の咲くおうち ⑤【雪】 (ページ6)

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大袈裟だと言い張るAさんを無視して、今日は休みだと言っていた岩本くんに電話をかけて、駅まで迎えに来てもらうようにお願いする。

すぐに来てくれた車に乗り込むと、近くの整形外科へ向かうようにお願いした。

岩本「え、なに？目黒が怪我でもしたの？」

目黒「違います。Aさんです」

岩本「は？なんで？」

目黒「まぁ、ちょっと色々ありまして…」

陽葵『ママね、れんくんのことがすきなおねえさんにドーンされちゃって、おてていたいいたいなの！』

『陽葵〜！』

岩本「は？」

目黒「あぁ…怒られる」

岩本「目黒、お前帰ったら覚えとけよ。ってか、大丈夫なの？Aさん、どこ痛い？手首？」

『ううん。本当に大丈夫だから。ひーくん、おうち帰ろ？ご飯の準備まだだし』

岩本「帰りません。大丈夫かどうかはお医者さんに判断してもらってきて。ご飯は舘様か康二に頼んどくから平気」

『……やっぱだめかぁ』

陽葵『ママのいたいのいたいのとんでけ〜！』

『ありがとう、陽葵のおかげでママいたいのなくなっちゃった！』

陽葵『わーい！』

岩本「病院は行くけどね？」

『……なんでよ』

陽葵を岩本くんに預け、『子供じゃなんだからついてこないで！』と言うAさんを無視して整形外科についていく。

軽い捻挫と診断されたAさんは安静を命じられ、何もさせて貰えないのでリビングでうなだれ中。

俺はというと、帰宅してきたメンバーに今日のことを説明しては、怒られを繰り返す。

『ごめんね、蓮くん』

目黒「俺の方こそごめんなさい」

『私は大丈夫だから。それより、今までお疲れ様』

目黒「ありがとうございます」

『もう燕尾服の蓮くん見られないのは残念だけど、これからはモデルのお仕事を更に頑張ってね。陽葵も私もずっと応援してるから』

目黒「うん、必ず成功してみせるから。見てて？」