向日葵の咲くおうち ⑤【雪】 (ページ1)

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拗ねるのは愛情の証ページ1

深澤side

うちの保育園には担任交換の日がある。

担任を1日だけ入れ替えるちょっとした行事だ。

俺は、今回3歳児のクラスの担任と交換することになった。

いつも接している陽葵達より小さくて、1人で見なきゃ行けない人数が少ないから、なんか違う仕事みたい。

子どもの成長って本当にすごいなって思うよ。

そして陽葵にもこんな時期があったんだなぁ…としみじみ。

すると、とてとてとこっちに歩いてきたのは、このクラスの女の子で陽葵も可愛がっている子だ。

【ふっかせんせ！】

深澤「ん？どしたー？」

【しゅき！】

深澤「ふはっ、ありがとう。」

ぎゅっと抱きついてきたので、受け止める。

はー、かわいいなぁとニヤついていたら、遠くから感じた視線。

その視線の正体は、ほっぺたをぷくーっと膨らませた陽葵だった。

あ、これは…多分やらかしたな。‪笑

深澤「ただいま〜」

無事に仕事を終え、帰宅するといつも迎えてくれる陽葵が玄関にこない。

しかもリビングに入ると、そこにいたのはAさんだけ。

深澤「あれ？みんなは？」

『阿部ちゃんの部屋で陽葵のご機嫌取り中〜』

深澤「え？」

『なんかね、ふっか先生が他の子に取られちゃって悲しかったらしいよ？笑』

深澤「やっぱり？そうだと思ったんだよね〜。めちゃくちゃほっぺた膨らませてたもん。もぉ、陽葵が一番だよっていつも言ってるのにさー」

『本当にごめんね？ふっかはお仕事してるだけなのに』

深澤「いや、嬉しいよ？だってさ、それって俺のことが好きだから妬いてくれてるってことっしょ？あと何年そんなこと言ってくれるのかわかんないし！！！」

『まぁ、そうだけど…』

深澤「じゃあ、俺も陽葵のご機嫌取りしてくるわ」

『え、ご飯は？』

深澤「陽葵と仲直りしてから！」

螺旋階段を駆け上がり、阿部ちゃんの部屋に一直線。

ノックをすると阿部ちゃんの「入っていいよ〜」の声。