1年2年合同任務！ 9 ページ12
結局1人になることは出来ず建物内を散策する。
五条は蠅頭がいると言っていたがあくまで敷地外の話であり、中は恐ろしいほど澄んでいて一匹たりとも見つからない。
どこの部屋も灯りがついていて、満室であることがわかる。
共同の寛ぐためのスペースなのか、テレビがあり、ソファが2つ並ぶ。
横には自動販売機があったのでコーヒー牛乳を買い、ソファに腰掛けた。
幸いにも誰もいないのでテレビを適当なチャンネルに合わせる。
ぼんやりと画面を眺めながら考えるのは共振のこと。
共振は悠仁の受肉の時期をきっかけに始まったと考えるのが妥当だ。
私の受肉より随分経っているから私が原因ではない。
でも
その指を取り込む原因となったのは私から呪術師の意識を逸らすためだった。
それってつまり私のせいってことでしょう？
もちろんAが悪い訳ではないが、原因のひとつであることもまた事実。
宿儺の指を取り込んだ呪霊が起こした事件、これから起こるかもしれない事件に苦しくなる。
ジワジワと痛む胸を押さえつける。
ぐっと眉間に皺を寄せて目を瞑るAを遠目に見た五条が声をかける。
「A、何してんの？」
ゆっくりと目を開けたAは少し瞳が揺らぐ。
先生に聞いてみようか。いや、何を？
自分が原因じゃなかったら？それで安心できるの？
気休めが聞きたいの？違うよね？
『…コーヒー牛乳飲んでました』
「顔色悪いね。体調でも悪い？」
五条はAの方を見るでもなく、自販機にお金を入れる。
『いや、まぁ、朝早かったから眠いかもしれないですけど』
「じゃあ早く寝な。明日も早いからさー」
ピ、と機会音の次にゴトンと音が聞こえてペットボトルのいちごミルクが落ちる。
それを持ってAの隣に座った。
ここで瓶タイプじゃないんだ。そういう人もいるのね。
Aの謎のこだわりが発揮される。
『先生。もし先生のせいですっごく悪い事が起こったらどうする？もう、人が死んじゃうような悪いこと』
「さー。どうもしないよ。僕のせいでって言われたこと何回もあるけど、それは結局周りが僕に責任押し付けてるだけだし、あんまり気にしたことないかな〜。だから別にAも気にすることないんじゃない？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 369人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Pistachio(プロフ) - みずきさん» そうですよね！同じ意見の方がいて嬉しいです！これからも楽しんでいただけるようがんばります！ (4月15日 20時) (
レス) id: 33b4a3c3dc (このIDを非表示/違反報告)
みずき(プロフ) - つぶやき見ました。私も同感です！まだこれからも楽しみです！ (4月14日 22時) (レス) @page33 id: d9f5409103 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - Shiroさん» わあ！コメントありがとうございます。うちの宿儺様を気に入っていただけて嬉しい限りです！これからも少しずつ書いていきますね！ (4月11日 0時) (レス) id: 33b4a3c3dc (このIDを非表示/違反報告)
Shiro(プロフ) - いつも楽しく拝読しております、Pistachioさんの書く宿儺が大好きです！これからも応援し続けます！ (4月10日 22時) (レス) id: 033ac6eba0 (このIDを非表示/違反報告)
Pistachio(プロフ) - みずきさん» コメントありがとうございます！何時もお読みいただいて嬉しいです！2人の幸せを願って楽しみにお待ちいただける嬉しいです！ (1月23日 0時) (レス) id: 7b91fca8d2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Pistachio | 作成日時：2022年9月26日 21時
