先生と生徒 ページ39
再び、背後のドアが開いた
今度はなんだよ！と言わんばかりに振り向くと、そこには金髪ではなく、小汚い黒髪が立っていた
「やっぱりここか」
『マイク先生に聞いたんでしょ』
「ヒントだけな」
そう言って彼も私の隣に座る
相澤先生はいつもそうだ、勝手に私の心にズケズケ入ってくる
合理性ってやつはやっぱり気に食わない
相澤先生が何か言うよりも早く、気まずさを打ち消すために私は口を開いた
『私ってやっぱり、兄に似てたりするんですかね？』
さっきのマイク先生の話を聞いて思ったのだ
さっき相澤先生は私を大切に思ってるからこそ怒った
相澤先生がこんなにも私を大切に考えてくれるのは、兄に...白雲朧に似ているからなのではと思ったのだ
私は、正直相澤先生の事が好きなんだと思う
でも、先生と生徒という壁がそれを塞いでいる
先生が私のことを大切にしてくれる度に、勘違いしそうになるのが嫌だ
似てるから
きっと似てるから大切にしたいんだろう
そういう諦めのための材料が欲しかった
「どうしたんだ急に」
『...いや、さっきマイク先生から兄のこと聞いたんですけど』
「...あいつまた余計なことを...」
『いつも気にかけてくれるのは...兄と私を重ねてるからなんじゃ無いかなって』
途端、先生は笑う
ああ、マイク先生が言っていたことはこういうことかなって思う
先生は確かに、私の前でよく笑う
「何を馬鹿なこと...。確かに、あいつとお前は似てるよ。かなりな。でも...」
そのまま、優しく私を見るとその手で私の頭をクシャッとなでた
「お前はそれより、昔の俺によく似てるよ」
なんなんですか、その笑顔
ずるい
そんなんじゃ、諦めようにも諦められないじゃないですか
『...嬉しくない』
そう言って私は赤くなった顔を逸らした
この気持ちが恋じゃなければ良かったのに
そうすればこんなにも苦しい思いしなくて済んだのに
そう思っていながら、先生が私を撫でるのを止めようとしない自分に恥ずかしく思った
『...子供扱いしないでください』
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cherry*(プロフ) - 夏美さん» （ ´∀｀）つ□ 涙拭けよ… (2022年2月28日 2時) (
レス) id: 04cb4253df (このIDを非表示/違反報告)
夏美 - 泣きそう (2022年2月28日 1時) (レス) @page44 id: 42847795b4 (このIDを非表示/違反報告)
cherry*(プロフ) - あっぷるさん» ありがとうございます😭そう言って貰えて嬉しいです(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ❤︎ (2022年2月22日 2時) (レス) id: 1bcf7600ec (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる(プロフ) - 完結おめでとうございます！すごく面白かったし、めちゃめちゃ泣きました笑応援してます! (2022年2月22日 0時) (レス) @page43 id: 862121f9b4 (このIDを非表示/違反報告)
cherry*(プロフ) - たかなしさん» 読んでいただきありがとうございました！嬉しいです♡ (2022年2月15日 2時) (レス) id: 04cb4253df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cherry* | 作成日時：2021年12月8日 23時
