兄 ページ31
ふわふわとした地面を1人歩いた
何故かは分からない
、
誰かを探してた
誰かは分からない
、
どこかへ向かってた
どこかは分からない
ただ
その真っ白な空間に私だけが在って、自分がその《何か》のためだけにさまよっていることだけが分かった
、
、
突然寂しくなって
会いたくなった
でも、誰かは分からない
忘れないように
忘れないように
思い出せるだけの手がかりを必死に必死に追う
、
、
あれ、なんで私ここにいるんだろ
、
、
「A」
そう、優しい声が後ろから私を呼んだ
知ってる声だ
大好きな声だ
誰だろう
私はゆっくり振り返ると、綺麗な青い髪の毛と懐かしい顔が私を見ていた
ああ、会いたかった
そうだ、きっと彼を探していた
『.....お兄ちゃん！』
私は思わず走り出し、彼の腕の中に入った
『会いたかった！』
「ああ、俺もだ」
全てが繋がった気がした
何故ここにいたのか
誰を探してるのか
どこへ行くのか
それら全てが兄という座標の上で結びついた
『あのね、お兄ちゃん！私雄英に入ったの！』
「うん、見てたよ」
幼い頃にいなくなってから、私は写真なしでは彼の顔を思い出せなくなってしまっていた
それは子供の成長の印であって
私が一番大人になりたくない理由でもあった
『そういえば最近、特別に一つ下の学年の先生に付きっきりになってもらってて...』
「よかったな...、もう心配なしじゃないか」
『凄いかっこいい人なんだ』
「ちょっと嫌だけどあいつにならお前を任せられちゃうなー、」
『その先生が...』
その先生がなんだ
何かを言おうとしていたはずなのに言葉が出てこない
その先生って誰だろう
一体誰のことをお兄ちゃんに話そうとしてたんだろう
「A」
『なに？』
「もう帰りな」
『...え？』
「こっちへ来るのは早いよ、それにほら...」
、
、
、
、
「ショータが待ってる」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 237人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cherry*(プロフ) - 夏美さん» （ ´∀｀）つ□ 涙拭けよ… (2022年2月28日 2時) (
レス) id: 04cb4253df (このIDを非表示/違反報告)
夏美 - 泣きそう (2022年2月28日 1時) (レス) @page44 id: 42847795b4 (このIDを非表示/違反報告)
cherry*(プロフ) - あっぷるさん» ありがとうございます😭そう言って貰えて嬉しいです(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ❤︎ (2022年2月22日 2時) (レス) id: 1bcf7600ec (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる(プロフ) - 完結おめでとうございます！すごく面白かったし、めちゃめちゃ泣きました笑応援してます! (2022年2月22日 0時) (レス) @page43 id: 862121f9b4 (このIDを非表示/違反報告)
cherry*(プロフ) - たかなしさん» 読んでいただきありがとうございました！嬉しいです♡ (2022年2月15日 2時) (レス) id: 04cb4253df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：cherry* | 作成日時：2021年12月8日 23時
