疑問 ページ1
桜子side
”＿＿＿生まれたときからずっと、我慢してたんだな”
さとみさんの口から紡がれた台詞に私は大きく瞼を上げた。
同情というよりは、感想を呟いたといった感じの声。
こういう場面はどういう反応をしたら正解なのか分からず、沈黙するしかなかった。
さとみ「……純粋な疑問なんだけどさ」
『はい』
彼の髪で顔が隠れてしまい、どんな表情をしているかは見えていない。
だから、今さとみさんがどういった感情で話しているかは声だけで当てなきゃいけない。
淡々と喋っていて、怒っているのか悲しんでるのかいまいち察することが出来ない。
さとみ「＿＿＿何でそこまで、他人のために頑張ろうと思えるんだ?」
視線を逸らしていたさとみさんがこちらを向き、私と目が合った。
心底不思議そうにしている雰囲気も漂っているが、
それより私は彼が苦しそうにしている事の方が気になった。
さとみ「そんだけ苦労してたら。性格が捻くれててもおかしくはないだろ。
それなのに、どうして純粋に人のために頑張ろうって意思が芽生えられるんだ?」
どうして……と言われても、一口に説明するのは難しい。
私自身はさとみさんが言うほど自分が純粋だとは思わないし、捻くれてる部分もあると思う。
あと、そこまで他人に奉仕する精神も持ってないと思う。
『……他人のために頑張ろうというか、私は私の大事なことを貫きたいだけなんです。
それがたまたま誰かにとっては他人のために頑張ってるように見えるだけであって。
実際は、全部私の我儘なんですよ』
私の行動が吉と出ることもあれば凶と出ることもある。
さとみさんは、私が引いた”吉”の部分を見る機会が多かったんだ。
さとみ「でもお前、自分より他人を優先する質だろ?それは我満がではない気がするけど」
その瞬間、ジェルさんが言っていた”自己犠牲”という言葉を思い出した。
私は少し言葉に詰まってから「確かにそうですね」と答えた。
『その考え方は昔からの癖で……でも、結局自己犠牲って自己満足じゃないですか。
だから、まぁ、広い括りで見れば我儘と捉えることもできるかなと思いま、あ、すみません!』
さとみ「え、何が?」
『いや、何か、ちょっと卑屈に聞こえるかなと感じまして。
己を蔑んでるとかではなく、
自分はそんなに凄い人ではないことを説明しようと思っただけなんです!』
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ミク - 雨萩さくりさん» 了解です！ (2月27日 20時) (
レス) @page19 id: 4c545ca105 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - ミクさん» もし可能なのであればお願いしたいです……!! (2月27日 19時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
ミク - 雨萩さくりさん» いえいえ！じゃあ通報したほうがいいですか？ (2月27日 17時) (レス) @page18 id: 4c545ca105 (このIDを非表示/違反報告)
雨萩さくり(プロフ) - ミクさん» コメントありがとうございます。今サイトを確認してみたところ、盗作だということが判明致しました。ご報告してくださりありがとうございました! (2月26日 21時) (レス) id: c9a476ef2d (このIDを非表示/違反報告)
ミク - いつも楽しく読んでます！ところで主さんはプリ小説をやっていますか？プリ小説で同じタイトル、ヒロインの名前が同じなのでそうなのかなって思いまして… (2月26日 20時) (レス) @page18 id: 4c545ca105 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨萩さくり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/n15a76543b1
作成日時：2024年10月16日 8時
