第三話『うれしいんだいきるよろこび』 ページ4
ざっ、ざっと石段を登り朱色の鳥居をくぐる。石段を最上まで登れば、一段と開けた場所に来た。
ここでも...藤の花が咲いているのか。不思議な所だなぁ。
あれから、絶望のドン底まで突き落とされた私。とりあえず...石段を上まで登ってみようという結論に至った。
だって落ち込んでても意味が無い!!Aちゃんは希望を胸にアン◯ンマンの歌を歌いながら進みます!!
『えっと...そ・う・だ♪うれしいんだいきるよ・ろ・こ・び♪た・と・え♪むねのきずがいたんでも〜♪』
え、私凄い。十何年前に聞いた歌詞まだ覚えてる。誰か褒めて!!
ふと、辺りを見回せば人がいる事に気がついた。十人、十五人...なんか人いっぱいいる。
さすが天国、人もいるよね。よかった、私1人じゃなくて!!なんか皆に親近感が湧いて、一人一人を見ていたその時だった。
「「皆様、今宵は鬼殺隊最終選別にお集まり頂きありがとうございます」」
急に、手にぼんぼりを下げたおかっぱの女の子二人が現れて、周りがざわざわとざわめく。
私も導かれるかのように、おかっぱシスターズに目線を配る。...ん、鬼殺隊最終選別?え?
「この藤襲山には、鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼が閉じ込められており、外に出る事はできません」
「鬼共の嫌う藤の花が、一年中狂い咲いておるからでございます」
おかっぱシスターズの言葉を聞きながら、私はずっと頭の上に?を浮かべていた。鬼?鬼って、あの一寸法師とかに出てくるやつの事?
...きさつたいとは。最終選別って、何!?もしかして分かってないの私だけ!?
「しかし、ここからは藤の花は咲いておりませんから、鬼共がいます」
「この中で7日間生き抜く...それが、最終選別の合格条件でございます」
「「では、行ってらっしゃいませ」」
...ハッ、もしかして死んだから天国のお仕事の選別みたいな!?そういう系ですか!?
天国って鬼がいるんだ...そりゃそうか、地獄にも鬼はいるもの。なるほどなるほど。
私がふむふむと勝手に自己完結したちょうどその時、周りの人たちが奥にもある鳥居をくぐってその先の森の中に足を踏み入れ出したので、慌てて私も着いていく。
...こうして、私は訳もわからぬまま最終選別とやらに出陣するのでした。
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【大正コソコソ噂話!!】
Aは、今居るこの地こそ天国だと思っているよ。
勘違いって怖いね...。
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みるく - 藻さん» いつも楽しみに......!?ありがとうございますっ、感謝感激です!!ですね、もしかしたらそうかも......(( でも無惨様がラーメン食べてるとこ想像したら...笑 (2020年5月1日 22時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
藻(プロフ) - みるくさん» いつも更新楽しみにしてますよ!!下弦に探させたんですか………!!?ないのに……!?相変わらず人使い荒いですね…そんなとこも好きです、見つかんなかったから下弦解体しちゃったのか………? (2020年4月30日 21時) (レス) id: e085f6cc78 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 藻さん» そうです無惨様は悪くない(作者)!!本当にいつも読んでくださってありがとうございます、後日無惨様はらーめんとやらを下弦達に探させたとか何とか......。 (2020年4月30日 20時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
藻(プロフ) - ら、らーめんとはなんだ……!!!?…………そうか、大正時代にラーメンないですもんね!!無惨様は悪くない!! (2020年4月30日 20時) (レス) id: e085f6cc78 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - 藻さん» 分かってくださった方がいた(盛大なネタバレ)!!いや本当にありがとうございます、誰やねんこの人とか思われたらどうしようかと思ってました......。パワハラ会議ご本人様々じゃないですか...あかん......(下弦風)。 (2020年4月30日 19時) (レス) id: e3ab556303 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みるく | 作成日時:2020年3月31日 13時