【銀魂】桜なんて可愛いモンじゃねェ

第七十一訓 ページ22

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寺院に半数以上を残し、一応主戦力とされている私たち4人と
船に乗ってるであろう貨物を持つ為の助っ人数名で援軍を迎えに行く。


森を抜けて、眼前に広がる大海原


他の奴らには見えていないようだけど
五感の優れる桜の一族の血が入り混じる私には木造船が見えた。

私が「あれじゃない？」と言いながら指さした先を視線で追う
「あ〜…あの点か？」と隣の銀時が言うので普通の人の視力だとその位なのだろう


となると…？

現在地から合流地点の浜辺までそんなに時間がかからない
対して船はまだ視界に入るくらいのもの。

…こりゃ少し待つことになりそう？


とか思っていたが存外船ってものは進みが早いらしく、そんなに待つ必要はなかった


まぁ生まれてからずっと内陸部の小さな集落から更に少し離れた
小さな寺子屋に住んでたものでね、船なんて生で見たことないんだわ。

あっても川に流れる傘被ったおじさんが手漕ぎしてる小舟程度。
まるで異国船、いや今となっては国内製にもあんな大きい船はあるんだろうか？


他の奴らには船首に人がいるのしか見えないだろうけど
私には「桂浜の龍」とやらの容姿もハッキリ見えてきた



「へぇ、さすが商家のボンボン。」


目を凝らすと彼を慕っているのが伝わる乗船員…
もとい、一応私たちの同志の連中。


そしてその裏にある積荷っぽいもの。

視覚的に小さいが、たぶん寄ればそれなりのサイズの箱が…
ひぃ、ふぅ、みぃ……とりあえず沢山。

これは備蓄はどうにかしてくれそうだ、その点については助かる。


桂「船の方はどうだ？何か見えたか？」

「うん、積荷はそこそこある。アレが食料ならだいぶ持つんじゃない？」

桂「そうか。お前の視力は本当に役に立つな」

「まぁね、でも便利屋扱いされるのは…ムカつくし、嬉しくないな」

桂「…ふっ、そう不貞腐れるな。お前も意外と変なところで子供だな」

「撫でんな、甘やかすな。張り倒すぞ」



顔を見ず、船のほうを向いて目を凝らしたまま不貞腐れたように物申す

…だって毎回毎回、敵情視察要員に組み込まれて特攻に入れてくれないだもん
扱いに慣れた鎖鎌使って特攻以外の奴らが入り込む道を作る役だし


道の作り方はだいぶ絵面がやばい

なんたって、味方なし・一人で敵のど真ん中行って引き付けてから
鎌の部分をデカくして薙ぎ払うんだよ？
大半の敵の天人が上半身と下半身がさようなら。真っ二つで超グロテスク。



…いや、最初にそれをやったのは私なんだけどさ

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