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ナ「海円歴1120年6月21日快晴……」
古いページではあるが保存状態はかなり良いらしく、ナミは特に詰まることなく航海日誌を読上げ始めた。
ナ「陽気な町・ヴィラを出航。『
ちらりとナミの持つ航海日誌を覗き込むと、几帳面そうな文字が並んでいる。
ナ「日中出会った物売り船から珍しい品を手に入れた。『ウェイパー』というスキーのような一人乗りの船である。無風の日でも自ら風邪を生み走る不思議な船だ。コツがいるらしく私には乗りこなせなかった。目下、
そこまで読み切ってナミが目を輝かせた。
ナ「…うそッ！なにこれ欲しい〜！！」
ル・ウ・チ「「いいから先読めよ！！」」
続きが気になって仕方が無いのか、ルフィ達は早く早くと催促する。仕方ないわね、とナミは続きを読み始めた。
ナ「この動力は『空島』に限る産物らしく、空にはそんな特有の品が多く存在すると聞く。『空島』といえば、探検家や仲間から生きた『空魚』を見せてもらったことがある。奇妙な魚だと驚いたものだ。」
『……！』
ナ「我らの船にとっては未だ知らぬ領域だが、船乗りとしてはいつか『空の海』にも行ってみたいものだ」
ノーランドの名で締められた航海日誌に、みんなが目を輝かせていた。想像もつかない動力、知らない生き物、不思議な乗り物、そして、『空の海』……どの言葉も冒険心をくすぐるものだ。
ナ「空の海だって！」
ル「ロビンが言ってた通りだ！」
ウ「それにこの時代じゃ『空島』が当たり前のように書かれてたぞ！」
『つまり何らかの方法で空島に行けていたってことだな…！』
胸が高鳴って仕方がない。もうモックタウンでの出来事なんてどうでも良くなっていた。
ウ「ってことはよ…！」
ウソップの言葉にみんなが顔を見あわせる。
「『空島はあるんだ…！！』」
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作者名：りと | 作成日時：2019年5月15日 11時
