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ページ49

「どうせ、泳げない私には何にも分からない。

…だからさっさと行けばいい。
もう招集時間なんだから。


…私になんて言う必要ない。
それを聞いたところで、どうにもならないから。



……泳ぐんでしょ、違反してまで4人で」


「「「「「…!」」」」」



…未来のために、彼らはありえないことをしようとしている。
それを、私に言ったところで…引き止められない。

泳げない私には、その資格なんてないんだ。



「それを私に言って何になるの。
放っておいてよ、私の事は。


もう嫌なの、皆と居たら苦しくなる。
水泳なんて、大っ嫌い…」



だから、突き放したんだ。
突き放したはずなんだ。


なのに、…何故遙は手を離さない。


それどころか、凛まで一緒に掴んだ。


そして、そのまま私は連れられて
気がついた時には、プールサイドの出入口に辿り着いていた。



…意味が、わからなった。

だから、そのままUターンして帰ろうとしたんだ。
でも、遙の腕が許さなかった。

振り払えなかった。




「お前に見てもらわないと意味が無い」



…遙がそう言ったから。



「見たことも無い景色。
それを俺達が見るには、お前がそばで見ていないと意味が無い」


「…Aに、見てもらいたいんだよ。
俺達が泳ぐ姿」


「いみ、わかんないっ」


「…ちゃんと、ここで見ててくれ」




涙を流す私から、遙の手が離れた。

そして代わりに、何故か持っていた私の携帯電話が真琴によって握らされた。
…何故かクラゲの隣にジンベイザメが増えていたが。



「これ、Aの居た時計台に置いてあったから」

「…?」


置いた、っけ…?




そのまま頭を一撫でされて
4人は私に背を向けて、スタート地点に向かった。

本来ここは入ってはいけないから
端からこっそりと見る。



「よーい…」


ピッ






……一言だけ言うならば、そのリレーは小学生に戻ったみたいで、でも体も速さも成長していて。




なんて言えばいいか、分からないけど…




すごく素敵な一瞬だった。





男子メドレーリレー予選2組

5コース1位





「…ずる、いな…ほんと。

こんなの見たら
私も前にしか進めないよ…」




__枯れたはずの涙が…また溢れ出た

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作者名:瀬名。 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/S_eN_a_0_  
作成日時:2018年8月24日 1時

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