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眠たすぎるほどの入学式が終わって、クラスに戻ればまた静かな空間
どんな人かもわからない40人が揃う教室
担任も和ませようと必死になっているのが何だか少し可笑しかった
二年生であるあっくんは自分の教室にいると言っていて、
少し校内を迷いながら彼のクラスだという教室へ向かった
そこで一人すやすやと気持ち良さそうに眠るあっくんを見つけ、心がぽかぽかと温まった
私が眠る彼の前の席に座れば、椅子を引く音で起きたのか微かに声を漏らしてグッと腕を前に伸ばす
その腕が私にあたり、びっくりしたように物凄い勢いであっくんは体を起こした
「…あれ、もう終わったん」
「ははっ、待たせてごめんね」
「全然、俺が勝手に来たんやし」
「うん、でもありがとうね」
それから二人で仲良く話して帰った
その時に話題に上がったのが“部活動”
あっくんは軽音楽部に所属していて、三年生とバンドを組んでいるのだとか
高校に入学してからのあっくんは一気にその音楽の世界へと惹き込まれて、
私が部屋へ遊びに行っても、定期ライブが近づけば何時間もベースを弾き倒していた
初めは私に遠慮してベースをチラチラと見ながら話し相手になってくれていたけど、
あっくんがベースを弾いてるところを見るのは好きであったから、気にしなくていいんだよと伝えたのだ
「Aも決めてないんやったら軽音にしたら？」
「えー、でも楽器触った事ないし…」
「俺やってなかったよ、
けど部活動紹介ってのがあってな、その時に男の先輩達が体育館の舞台でライブしたんよね
それがもうめっちゃかっこよくてさ！男ながらに一目惚れってやつ、俺もああなりたいって、」
目をキラキラさせながら話していた
昨年の部活動紹介で披露したそのバンドは二年生と三年生の混合バンドで、
一年間バンドも組めずにいたけど、それでも誰よりも努力して驚くほどベースが上手くなったあっくんは、
三年生が卒業した時空いてしまったベースを担当してほしいと、
部活動紹介で見た憧れの先輩方のバンドへの加入が決まったという
軽音楽部で1番上手いと誰もが口を揃えて言うそのバンドは、
あっくんを虜にしたという部活動紹介で、今年もステージに上がるらしい
ベースとドラムが入れ替わった新体制としては初のライブとなるから、
「めっちゃ緊張するわ」と、本番三日前にも関わらずあっくんはそわそわと拳を震わせていた
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なあちゃむ(プロフ) - コメントの返信ありがとうございました！桜さんの作品は自分の頭の中で映画のように綺麗に想像することができるので本当に素晴らしいです。桜さんの作品、すべて読ませていただきました。どれも素敵で、読み直した作品もあります。これからも更新楽しみに待ってます。 (2016年8月10日 8時) (
レス) id: 525c05de2b (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - なあちゃむさん» 「また明日」っての方でもありがとうございます、とても嬉しいです、読んでくださる方の脳内で映像化されるような情景描写、美しく綺麗な世界になるように心掛けております、なのでお言葉とても嬉しく自信になります！書いてて良かったです、本当にありがとうございます (2016年8月1日 10時) (レス) id: 3a95ea47e4 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 怜奈 桃ジャス民さん» 順調に進んでおられて良かったです、わかりました、応援していますね(^^) (2016年8月1日 10時) (レス) id: 3a95ea47e4 (このIDを非表示/違反報告)
なあちゃむ(プロフ) - 読んでいてその風景を思い浮かべることができました。ストーリーも本当に素晴らしくて、占ツクを読んで泣いたのは春紫苑が初めてです。本当に素敵なお話でした。また読み返します。 (2016年7月26日 17時) (レス) id: 525c05de2b (このIDを非表示/違反報告)
なあちゃむ(プロフ) - コメント失礼致します。初めまして、友達がオススメしているのを聞いて、久しぶりに占ツクにログインして春紫苑を読みました。私が期待していたイメージを遥かに超えて本当に素敵な作品でした。情景描写の美しさ、メンバーのキャラクター、すべてがイメージとぴったりで (2016年7月26日 17時) (レス) id: 525c05de2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜
| 作成日時：2016年6月21日 1時
