最期の2週間記録：1ページ目 ページ4
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●月×日
Aが、事故にあった。
脳の最深部の出血、今の医療じゃ止められるすべはない。
彼女の命は長くてあと2週間っていうけど
彼女が彼女として生きられるのは…。
こんな時、看護師としての自分がいることが嫌になる。
愛する人と、離れ離れになるんは、嫌だ。
嫌だけど、せめて彼女との最後の思い出をここに残そうと思った。
…俺、日記書くと1日で終わるけど頑張って続けよ。
●月！日
翌日！忘れてへんで！
お見舞いに行ったら彼女がいなかった。
色々考えてたらしれっと帰ってくる彼女。
心配はかけないでほしい。ちょっとしたことで急変することもあるんやし。
何を買ったのか聞いても教えてくれなかった。なんでやろ？
●月★日
彼女が事故にあってから2日目、お見舞いに行けばAはスヤスヤと寝ていた。
そして、ベットの隣にある机に置かれていた、1冊の真っ赤なノート。
昨日来た時にはなかったそのノート、何やろこれ。
申し訳ない、と思ったが興味本位で見てみたらそこに書かれていたのは
彼女に何かがあった時に、俺にやってほしいことだった。
読みだして、涙が溢れていく。Aの前では泣かないようにしていたのに。
Aがそれを望むなら、俺はそれを実行しよう。…頑張れ、俺。
●月△日
3日目、特に何もなし。
病院外に出掛けてもいいらしいが、A曰くここで俺と話してたいらしい。
Aもまるで事故がなかったかのように元気そうに見える。
毎日いろいろなことを思い出していっているらしい。
まだ、記憶はなくなっていないようだ。
●月□日
4日目、今日も特に何もなし。
活動についてはうらさんたちに話して、少しお休みしている。
坂田家には申し訳ないって思うけどAの方が大事やから。
車を運転する練習を始めた。
免許は持っているが都会にいると運転したことがないのだ。
●月♪日
5日目、ついに恐れていたことが起こっていた。
いつものようにお見舞いに行ったら、Aが泣いていた。
聞いてみたら、色々と記憶が無くなっていたらしい。
それを聞いて、俺も怖くなった。忘れてほしくない一心で彼女を外に連れ出した。
形に残るものをあげたくて…俺を忘れてほしくなくて。
「…俺、最近家で泣いてばっかやなぁ。」
彼女の前では元気な、俺でいたいから。
心配かけたくないから笑っとるんやけど……あと少しでAと永遠にお別れ。
その事実が、俺に重くのしかかっている。
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や-さん(プロフ) - 涙がとまりません…とても素晴らしい作品です!! (2019年5月22日 3時) (
レス) id: ec5ca44496 (このIDを非表示/違反報告)
トーストぱん(プロフ) - ボロ泣きしました…悲しくて悲しくて涙止まんないのに所々キュンキュン所あってまたすぐ悲しくなって後半は泣きっぱなしで読んでました…素晴らしい作品ありがとうございました…！ (2019年5月20日 11時) (レス) id: 2929f04cfc (このIDを非表示/違反報告)
Elice(プロフ) - 関西風しらすぅ@坂田家さん» 蒸しタオルのせて何とか回復してください…！こちらこそ読んでいただきありがとうございました！ (2019年5月19日 2時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
Elice(プロフ) - ゆきさん» 感動していただけてよかったです、ありがとうございました！ (2019年5月19日 2時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
Elice(プロフ) - 三日夜 雪璃さん» そう言っていただけて嬉しいです、読んでいただきありがとうございました！ (2019年5月19日 2時) (レス) id: 2363fe1fb7 (このIDを非表示/違反報告)
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