暴走と眠り ページ17
サカズキside
海軍本部へ連れ帰られたAは、まず医務室に収容された。
だが精神の荒れ具合が凄まじく、叫び声をあげて医務室内を破壊し始めた。
ベッドに手枷と足枷をしてつないでも、常人離れした身体能力で、どんな鎖も引きちぎられてしまう。
結局、研究者達からの要望と医務官からの懇願もあり、海軍研究室に収容されることになった。
研究所に収容されたAは、水色の液体に満たされた、大きな円柱状の容器に入れられた。
最初こそ暴れ狂い、喚き叫んでいたものの、日が経つにつれ段々と大人しくなっていき、遂には眠ってしまった。
今では一度も目を覚まさずに、膝を抱えて、フヨフヨと液体の中を漂ったままだ。
心臓や身体の機能は働いているが、意識だけがなく、脳死に近い状態だと言われた。
いつ目が覚めるのか分からないAを、毎日毎日見にきてしまう。
今日も書類や任務を終わらせて、ジッと液体の中を漂ようAを、見ていた。
すると、クザンがやってきた。
ｸｻﾞﾝ「げっ。なんでサカズキがいるのさ。」
ｻｶｽﾞｷ「なんじゃ、クザンか………おどれ、書類は。」
ｸｻﾞﾝ「………今やってるとこ。」
その様子だと、明らかにしていないだろう。
Aが来てからは、クザンの書類の溜め込みはなくなっては来ていたのだが、
Aが眠りについてからというもの、また書類が溜め込まれ始めている。
ｻｶｽﾞｷ「………おどれは、Aが目が覚めて早々に書類仕事を押し付けるつもりなんか。」
ｸｻﾞﾝ「………そーゆー訳じゃないけど。見に行かないと、落ち着かないというか、心配っていうか。」
ポリポリと頭をかき、苦虫を噛み潰したような顔をする。
ｸｻﾞﾝ「てか、サカズキこそなんでここにいるの。
アンタの事だから、書類も任務も終わらせて来てるんだろうけどさ。」
毎日此処に通うなんて、らしくないんじゃないの。とクザンに言われた。
ｻｶｽﾞｷ「……余計な世話じゃ。」
改めてそう言われてしまうと、少しらしくないなと自分でも感じてしまう。
気恥ずかしくなってしまい、MARINEの帽子を深くかぶり直し、クルリとAに背を向けた。
ｸｻﾞﾝ「何よ、もういっちゃう訳？」
ｻｶｽﾞｷ「わしがいつ帰ろうが、此処に通おうが、おどれには関係ない事じゃけぇ。
おどれもさっさと仕事に取りかかれ。」
そしてさっさと研究所を出た。
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ラピ(プロフ) - 黒糖さまでーすさん» え？？？自分兄に言われた。似たもの同士ですねw (5月28日 1時) (
レス) @page27 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
そらうみ(プロフ) - こんな可愛い夢主ちゃんになんてことしたの!!!( *´˘`*ꐦ) (2023年4月5日 23時) (レス) @page27 id: bad6308fcb (このIDを非表示/違反報告)
黒糖さまでーす - 感動してめちゃ泣いてもうた、(´-ω-`)姉に「なに、？急に泣き出してキッショッッ」って言われました。泣きました←感動ではなく姉にシンプルにディスられたからです (2023年3月9日 1時) (レス) @page27 id: b07dd8e215 (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - お忙しいでしょうに、更新ありがとうございます。作者様のペースで構わないので、無理はなさらずに。今回も本当に細かく作り込まれていて本当に好きなお話です。応援しています。 (2023年1月24日 19時) (レス) id: f20ef134dd (このIDを非表示/違反報告)
【湖の宝石】(プロフ) - 続き、お待ちしております (2022年11月19日 9時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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