忘れたい。 ページ32
あれから小一時間。
何だかんだで青雉大将もお仕事をしてくれています。
秘書さんは先程海兵さんに医務室へ連れていってもらいました。
静かな執務室に、判子の音、紙のカサカサという音、ペンの音が響いている。
ｸｻﾞﾝ「……ねぇAちゃん。」
私「何でしょうか」
ｸｻﾞﾝ「ちょっと休憩しない？」
私「お一人でどうぞ。」
ｸｻﾞﾝ「ちょっと俺にひどすぎない？」
私「…………」(無言で書類を一分で二十枚の速度で終わらせていく)
ｸｻﾞﾝ「あれ？無視？」
スルーすると、青雉大将は傷つくなーといいながら、カップにコーヒーをついで一息いれる。
そんな青雉大将は放っておいて、書類を黙々と終わらせていく。
というか、こんなに大量の書類、逆に溜められる方がすごいのでは…？
いつから溜め込んでいるんだろう。
少し気になったので期限日を見てみると、
《×××××の島についての報告書 期限日 ★月●日(２ヶ月前)》
…………。
私はなにもみなかった。
そう、何も、わたしは、期限日なんて、みてない。絶対に。
一瞬強張ってしまった体を無理矢理動かして書類仕事の手を速めた。
先程の期限日のせいで、一分に四十枚のスピードに上がり、３分後、
目の前にココアが置かれた。
私「……っ？！(ビクゥッ)」
余りにも集中し過ぎていて、急に置かれたココアにビックリした。
パッと置いた人を見ると、青雉大将だった。
ｸｻﾞﾝ「Aちゃん、スゴいねー。あれだけあった書類の山があと3つになっちゃった。これは息抜き用。どうぞ飲んで。」
そういって青雉大将は、「俺も頑張るかー！」といってまた執務机の椅子についた。
黙って青雉大将を見つめ、視線を移して差し入れられたココアを見つめる。
そっとココアの入った熱いカップを手に取り、一口飲む。
優しい味が広がった。
ぞれと同時に懐かしい記憶が蘇る。
ｻｯﾁ『おー！A！書類仕事お疲れ様な！』
私『あ゛ー。うん。２徹目で、やっと書類片付いた…サッチもうちょっときれいな字でかいてよ。』
ｻｯﾁ『はははははっ！！ゴメンって！これで勘弁してくれや！！』
私『あっココア！やった！サッチのココア、めっちゃ好き！許す！』
ｻｯﾁ『ありがとな！そういってくれると、作った側としてうれしいぜ！』
頭の中に、優しい記憶が流れ込んで来て、
ココアを飲むたびに、思い出される。
あぁ、忘れたい。忘れたいのに、忘れられない。
心に染みた優しさが。
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SYEHERA(プロフ) - ありがとうございます！続き頑張って書いていきます(*^^*) (2020年1月19日 22時) (
レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
Rose - いえいえ、私こそ無理言ってすいません 一気に更新して下さり本当に有難う御座います(*^▽^*) 続き楽しみにしてます (2020年1月19日 19時) (レス) id: 0f77344160 (このIDを非表示/違反報告)
SYEHERA(プロフ) - いえいえ(^^)私もこの作品を読んで貰えて嬉しい限りです…応援ありがとうございます！ (2020年1月19日 0時) (レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
Rose - 更新本当に有難うございます これからも頑張ってください (2020年1月19日 0時) (レス) id: 0f77344160 (このIDを非表示/違反報告)
SYEHERA(プロフ) - それなら良かったです！更新出来るだけ毎日頑張ります！ (2020年1月12日 10時) (レス) id: f380d1fbe2 (このIDを非表示/違反報告)
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