白昼夢は闇を見せない (ページ23)

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#23ジョンハンページ23

長時間の収録も終わり、さて休息をとろうかという時にプロデューサーさんに俺らは呼ばれた。

みんな、なんだなんだと互いに顔を合わせていると。

「これから君たちにはとあるミッションをしていただきます！」

その内容というのは、この島の山頂に隠されているというお宝を取って帰ってくるというものだ。

山頂までは10分くらい。安全な登山道もあるし軽装で行けるくらいだそう。

プロデューサーさんによれば、簡単な登山をしてくるだけと言ったが、絶対に何か仕掛けがあると俺たちはその言葉を信じていなかった。

準備のために一旦収録を終わらせると、ジョシュアさんたちは俺たちに近づいてきた。

「ジュンギさん(プロデューサーさんの名前)の意向で、僕たちは傍にいれないんだ。でも、安心して！ちゃんと近くにいる方法は考えているから」

と、ジョシュアさんは緑色の布を取り出し、それを頭からかぶった。

聞いたことあるぞ。クロマキーっていう編集をしてもらうんだろ。

クロマキー透過で周囲の景色と同化することができるから、視聴者さんには近くにいるジョシュアさんたちを見えないようにするんだな。

「といっても、ひとグループにひとり配属させるつもりだよ。ね、ソラ」

ジョシュアさんが彼女に話を振ると、「そうですね」と短く返答した。

表情はいつもと変わらないが、明らかに口数が減っているソラ。

人の多さに加え、周りが海しかない状況……彼女にとっては最悪な環境。

大丈夫なのだろうか、と心配の目を向けていると。

「ソラ。少し休憩しよう」

彼女の隣にいたエイトが、ソラの肩を抱いて木の陰に座らせた。

その姿はまるで、俺の視線を牽制するかのようだった。